首都圏には近い将来、大地震が3回-。こう警告する地震予知の研究者がいる。首都直下、房総沖、東海地震の3つのことで、なかでも危険が高まっているのが房総沖を震源とするマグニチュード(M)8規模。東日本大震災の影響で発生する確率が急上昇したというのだ。事前に身構えて少しでも被害を少なくするため、前兆をつかむ方法はあるのだろうか。 「東京を中心とした地域では今後、安政江戸地震のような直下型、東海地震、そして房総沖を震源にしたものと3回の大地震に見舞われる。特に東日本大震災で“割れ残った”房総沖は危険な状態だ」 こう指摘するのは、東海大教授で地震予知研究センター長の長尾年恭氏(55)。同氏は東大大学院で地震予知研究を深め、金沢大助手に。ギリシャに渡り、予知を成功させたアテネ大のバロツォス教授と共同研究に取り組んだこともある。98年、現職に就いた。 3・11大地震は岩手沖から茨城沖にかけた南北5