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ブックマーク / ameblo.jp/kyupin (381)

  • 『外来での主治医がいない時の代診』

    たぶんどこの精神科病院でもそうだと思うが、主治医が不在の時は、他の精神科医が代診する。この場合、それまでの経過がよくわからないまま診察することになるが、薬は変えないことが多いのでさほど問題にならない。 少なくとも、多少変化(悪化)があったとしても、大きな変更はし辛いため、その旨、患者さんに伝える。(いつもは診ていないので、次は早めに来てね・・みたいな) また、明らかに薬の変更中の場合もあり、その際も前回通りに処方する。どのように変更するのか主治医でないとわからないからである。 患者さんがどうしても薬を変えてほしいと希望したり、前回、初めて投与された薬が明確に合わない時は、変更の理由をカルテに記載し薬を変更するが、細かい内容まで書かない。 例えば、その変更の際に「なぜその薬を選んだのか」まで書くのは嫌味というか、主治医に失礼だと思うから。 そのようなことから、代診で特に問題がない場合、いかに

    『外来での主治医がいない時の代診』
    diet55
    diet55 2015/03/25
    外来での主治医がいない時の代診|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) あるあるネタ?
  • 『喫煙と向精神薬の効果の減少』

    抗精神病薬服薬時、喫煙は副作用を減弱させる作用を持つ。これは過去ログに記載している。 以下、「タバコ」から 精神疾患の患者さんがタバコを好むのは、いくつか考え方がある。 まず、タバコに含まれるニコチンの作用がなにがしか精神症状にメリットを与えており、その作用を求めて喫煙するのであろうというもの。 ニコチンは脳内の伝達物質の量を変化させ、適度の鎮静効果とそれとは逆の作用の覚醒効果を併せ持っているといわれる。 一般の人の喫煙者でも、イライラしたり集中できない時にタバコが吸いたくなるという。 (中略) さて、タバコと精神科患者さんの話であるが、ニコチンには肝臓に働きかけて向精神薬の代謝を亢進させるため向精神薬の血中濃度を低める作用がある。(体内からの排出も促進しているという話もある) これは特に非定型精神病薬のジプレキサは有名で、ヘビースモーカーでは何割り増しかの薬物を服用しないといけなくなるら

    『喫煙と向精神薬の効果の減少』
    diet55
    diet55 2015/03/23
    喫煙と向精神薬の効果の減少|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 例えば「ジプレキサは、「喫煙時に血中濃度が最大50%低下する」。また、サインバルタは「血中濃度が最大50%低下する可能性がある」と
  • 『患者さんのタバコ臭について』

    ヘビースモーカーほど喫煙していないのに、異常なほどタバコ臭を放っている患者さんがいる。 健康な人は、喫煙者でもあのような臭いはしない。したがって、あの臭いにはある種の疾患性ないし、向精神薬の影響があると思われる。1つは、碌に入浴していないことも関係しているが、それを考慮しても、あの臭いは奇妙だと思う。 過去ログには、統合失調症にはいわゆる加齢臭がないという記載がある。ヘビースモーカーというほどではないのに、独特のタバコ臭がある人は年齢には関係がない。 深く関係しているのは疾患の重篤さのようにも見える。あの臭いのある人で軽い人はほとんどいない。またその時に幻聴はあることもないこともあるので、陽性症状に必ずしも関係していない(重篤さとは陽性症状の有無だけでは決まらない)。 統合失調症の人では、タバコをやめさせると臭いはしなくなるので、年配の人では加齢臭がない分、ほとんど臭いがしなくなる。ただし

    『患者さんのタバコ臭について』
    diet55
    diet55 2015/03/22
    患者さんのタバコ臭について|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) デイケアや作業所とか?「ヘビースモーカーほど喫煙していないのに、異常なほどタバコ臭を放っている患者さんがいる。」
  • 『1週間に1~2回しかラミクタールを服用しない人』

    ある時、眠剤しか飲んでいない患者さんが、不快な気分、イライラ感、集中できないという症状を訴えた。眠剤はレンドルミンだけだったと思う。 その時、第一感としてはラミクタールが良いと思われた。そこで、中毒疹が出現しやすいことなど十分に注意喚起して処方することにした。このような場合、リボトリールを選択することもあるが、この人に限れば、よりラミクタールが良いと思った。(仕事の内容も含め総合的に) 量は25㎎の半錠。つまり12.5㎎の隔日投与とした。 結果。 頭がすっと靄が晴れるようになり、々とした感覚が払拭され、仕事にも集中できるようになったという。そして不快なイライラ感も消失した。 ラミクタールは服薬しているためにかえってイライラ感やギクシャクした感覚に陥る人もいる。一方、投与初期から、「これは良い!」と思う人はその後の経過も良好なことが多いが、増量につれて、悪影響が強調されて良くないこともある

    『1週間に1~2回しかラミクタールを服用しない人』
    diet55
    diet55 2015/03/17
  • 『患者さん向けパンフレット「大人の発達障害ご存知ですか?」』

    今回はイーライリリー社による患者さん向けのパンフレットの最新版「大人の発達障害ご存知ですか?」。 今なら、精神科病院やクリニックで希望すれば貰えると思う。(2015年2月版なので) イーライリリーはストラテラを発売しているが、これはADHDに限られているため、今まではADHDのパンフレットが多かった。今回は、広く、自閉性スペクトラムも紹介されている。 最初はADHDから。 ADHDの部分は前回のパンフレットと内容がかぶっている。 このページの後半では「ADHDの対応」が記載されている。(環境調整の例など) 自閉性スペクトラムについて。 一般的な内容なので、患者さんやその家族には有用ではないかと。 自閉性スペクトラムという用語が使われているのは、DSM5で、アスペルガー症候群などがこの自閉性スペクトラムにまとめられたことによる。 自閉性スペクトラムの対応についても触れられている。 イーライリ

    『患者さん向けパンフレット「大人の発達障害ご存知ですか?」』
    diet55
    diet55 2015/03/10
    患者さん向けパンフレット「大人の発達障害ご存知ですか?」|kyupinの日記 「イーライリリー社が、このパンフを発行したのは、DSM5では、ADHDと自閉性スペクトラムの合併が認められたことも大きいのではないかと思われ
  • 『精神科治療における態勢について』

    今回は、患者さんではなく、治療者側からの疾患の考え方について。 患者さんが精神疾患に対峙しているように治療者も精神疾患に対峙している。このような考え方は過去ログに時々出てくる。 例を挙げると、「精神疾患におけるメタ安定状態について 」では、 このような考え方をすると、「精神病と言う生物」に、脳が直前まで対峙している光景が呼び起こされる。しかし最終的に脳も喰われ、制御が出来なくなるのである。また、判断の中枢が喰われるので、病識も完全に喪失する。 まさにバイオハザードの世界である。(映画、バイオハザード参照) この場面では、この状況を共感覚的にイメージでき、危機を共有することこそ、「治療者側の対峙すること」と言えるかもしれないが、患者さんとはするべきことがかなり違う。 その視点で、ダラダラと大量多剤で治療を行う状況に至るのは、「精神病と言う生物」に治療者が押されてしまっているのである。 つまり

    『精神科治療における態勢について』
    diet55
    diet55 2015/03/08
    精神科治療における態勢について|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「ダラダラと大量多剤で治療を行う状況に至るのは、「精神病と言う生物」に治療者が押されてしまっているのである。」
  • 『月経不順および月経困難症と漢方薬』

    漢方薬を精神科サプリメントのテーマに置くのは非常に違和感があるが、今さらテーマを分けることができないため、そのままにしている。 精神疾患では、漢方薬は西洋薬に比べ劇的な効果が得られないことが多い。特に内因性精神病(主に統合失調症と躁うつ病。内因性うつ病、非定型精神病など)では、漢方薬のみで治療しようとするのは非常に危険である。おそらく、10年後には相当な治療状態の差が出ていると思う。 ただし、患者さんによれば、西洋薬は忍容性の低さのため、到底、飲めない人がおり、軽い精神疾患では、それのみで良好な治療状態を維持できることもある。また補助的に内因性精神病に使うことも悪くないと思う。 最初に挙げたパンフレットは、月経不順の漢方治療について、実証から虚証までの体質に沿って二次元的にふさわしい漢方薬を表示したもの。 このタイプのパンフには珍しく腹診についても記載されている。 個々の漢方についての詳細

    『月経不順および月経困難症と漢方薬』
    diet55
    diet55 2015/03/06
  • 『不安という精神所見とガバペン』

    昨年10月から向精神薬の処方制限が始まったが、一部の患者さんに限られるが、おそらく最も対処に困るものは睡眠薬と思う。不眠で困ってる人々は多く、数種類の眠剤を投与されている人が比較的多かったこともある。 それに対し、抗精神病薬と抗うつ剤は3剤まで使えるので外来レベルでは問題にならない。 その中間にあたるのは抗不安薬であろう。個人的に、元々、デパス、ソラナックスは出さないタイプなので、処方制限の前も自分の患者さんで抗不安薬で溢れかえることはなかった。 しかし、転院してきた人たちには多くの抗不安薬を処方されている人もいないわけではない上、自分の場合、急いで変更しないので、そのまま多い人もいた。実際のところ、転院してきた人でも抗不安薬が3剤以上処方されていることは稀である。ただし、2剤がいずれも上限ということはあった。 いざ減らせと言われても、SSRIを使わずにベンゾジアゼピンを減らさねばならない

    『不安という精神所見とガバペン』
    diet55
    diet55 2015/03/03
  • 『患者さんには今の処方がベストなのか分かりにくい話』

    一般に、患者さんからみて、今、服用している薬がベスト、すなわち必要かつ十分なのか分かりにくいのではないかと思う。 ベストは何も飲まないことだ! という人も一部にいるかもしれない。そのような人は、服薬している時点でベストとは思わないであろう。 ある精神症状があり、1つないしいくつかの薬を服用し、全体の90%の症状が軽快している場合、今の薬はベストに近いと感じる人が多いのではないかと思う。しかし、これは薬の種類やトータルの数にもよる。 年配の人では、薬の数は多いものの向精神薬は2種類しか服薬していないことがある。成人病の薬も併用しているからである。このような人は、ほぼ寛解状態であれば、満足すべきであろう。 例えば、パニック障害の場合、何らかの薬により100%発作が出なくなる確率は非常に高い。 自分の患者さんでジェイゾロフトだけ半錠服用するように伝えているが、服用しないでも大丈夫であれば、飲まな

    『患者さんには今の処方がベストなのか分かりにくい話』
    diet55
    diet55 2015/02/28
    患者さんには今の処方がベストなのか分かりにくい話|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「医師から見て、最もわからないのが、全然良くなっていないのに、勝手に減量したり止めてしまう人である。」
  • 『うつ病の時の顔のむくみ』

    うつ病で初診する人の一部に顔がむくんでいる人がいる。ただし、その程度はさまざまである。 うつ状態の人では、実際に橋病などで代謝が落ち、その結果、むくんでいる人もいる。これは合理性がある浮腫と言える。 うつ病で受診時、freeT3、freeT4、TSHなどを測定するのは、このタイプの膠原病を除外するためである。 原因不明の浮腫は、うつ病自体によるものの可能性が高い。これはたぶん、体の代謝がどこかおかしいから、浮腫が生じているのである。 このような状態で初診した場合、いかにも不健康に見える。 顔のむくみが出ると、最初に内科など身体科にかかることが多い。内科では、一通り検査して異常がない場合、あなたは精神科に行きなさい、とはたぶん言われない。 浮腫と精神疾患は、一見、関連性がないからである。しかし、眠れないとか、仕事が思うようにはかどらないなど、精神疾患らしい所見がみられると、むしろ浮腫より精

    『うつ病の時の顔のむくみ』
    diet55
    diet55 2015/02/26
  • 『神経症と漢方薬のパンフレット』

    今日は疲労困憊して午後6時過ぎに寝てしまい、ぱっと起きたら、いったい何時なのかわからなかった。ひょっとしたらもう夜明けなのではないかと。 しかし、まだ午後11時だったわけ。 そのあと遅い夕。今日の晩御飯はロールキャベツだった。(今回も日記風に・・) 既に明け方だったなら、朝風呂に入らないといけないが、冬場は湯冷めするリスクもありまずい。できるだけ寝る前に入るようにしているが、この場合は仕方なく朝入る。 なお、僕が風呂に入らない日は、夜間、輪番に入る日のみ。風呂は嫌いではないので。 今日のように夕方から1日の十分な睡眠をこなした日は睡眠スケジュールが狂って良くない。朝まで眠らないでも平気だからである。ところが、朝まで、ビデオやらでぐだぐだしていると、明日の夕方にはさすがに疲れが出る。 今から、例えば午前3時ころから寝た場合、朝、なぜか相当に眠い。2回分寝たはずだが、実感は程遠い。個人的に眠

    『神経症と漢方薬のパンフレット』
    diet55
    diet55 2015/02/24
    神経症と漢方薬のパンフレット|kyupinの日記 (精神科医のブログ) 「定番の加味逍遥散や半夏厚朴湯が載っていない。」「疼痛系や慢性疲労系も入れるとまだたくさんあると思う。たとえば、補中益気湯や十全大補湯など
  • 『ラミクタールのブルーレター』

    2015年2月上旬、ラミクタールの重篤な中毒疹による死亡者が4名出たことを受け、ブルーレターが出ている。上のように青の紙に書かれている。 これら4名も含め、非常に高い割合で開始の用量が多すぎるというお粗末な話。過去の死亡した事例でも初期量が多かったと言うものが多い。 また、すぐに中毒疹としてラミクタールを中止していないものもあり発症後の対応が悪かった事例もある。 過去ログにあるようにラミクタールの中毒疹は免疫寛容が関与しているため少量から開始すべきだ。(添付文書の手法を守る) 癌に罹患しているなどの全身状態が悪い人もこのような中毒疹が発症した場合、回復する体力があまり残ってないのではないかと思われる。 スタートの量が多かったというのは、到底理解できない。 というのは、自分たちの世代は、テグレトールなどの重い中毒疹を何度か経験しており、中毒疹が出やすい薬はかなり慎重になるからである。 正しい

    『ラミクタールのブルーレター』
    diet55
    diet55 2015/02/21
    ラミクタールのブルーレター|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「ラミクタールを服用中、発熱とか、はっきりしない湿疹が出た場合、まず中止すべきだ。」
  • 『抗うつ剤と授乳のリスク』

    時々、向精神薬服用時の授乳についての相談のメールが来る。 基的に、僕は向精神薬の服用時の授乳は推奨していない。(強く避けるように助言)。その最も大きな理由は、現代社会ではヒトの母乳は決して安全ではないからである。 日では晩婚化が進み、授乳時の年齢が徐々に高くなっている。自然環境にある有害な化学物質は脂溶性であることが多く、これは大抵の向精神薬と同様である。有害な化学物質はヒトの脂肪組織に蓄積している。 したがって、免疫をつけるために極めて短期間だけ授乳するのは、多分さほど問題がないが、中期~長期になると有害性の方がたぶん上回るのではないかと思われる。(参考) これは臨床的感覚だが、精神鑑定の書籍を多く上梓している福島章先生も、同じような意見を書籍の中で書かれている。 上記のようなことを話すと、母乳を与えたいと繰り返し訴える女性も、たいてい納得してくれる。 では何が良いかと言うと、タスマ

    『抗うつ剤と授乳のリスク』
    diet55
    diet55 2015/02/20
    抗うつ剤と授乳のリスク|kyupinの日記 (精神科医のブログ) 「基本的に、僕は向精神薬の服用時の授乳は推奨していない。(強く避けるように助言)。その最も大きな理由は、現代社会ではヒトの母乳は決して安全ではな
  • 『解離が起こったとどう認識するか?』

    今回の記事は極めて断片的で、ある意味、ノートに走り書きしたような雑談的な内容である。 診察時、ある患者さんと話している際、どのように解離が起こったと認識するか?という話題になった。解離は自分では全くわからない人がいる。 その人は、 いつのまにか、足が泥だらけになっているのでわかる。 と答えた。足が汚れていたのは、おそらく外を歩き回っていたからだろう。 あるいは、 いつのまにか、全身がずぶ濡れになっていた。 と言うものもある。上記の2つは、何が起こっていた、あるいは体験したかは人は思い出せない。 しかし、病院内での解離は上記の様なものではなかった。この差異や人の認識の相違はけっこう興味深いと思った。 広汎性発達障害などの人たちで、あまりにも空想するため、その時間、いったい何をしていたか思い出せない人がいる。 ある男性は、ある若い美しい女性の冒険あるいは、成功をいつも空想していた。人は、

    『解離が起こったとどう認識するか?』
    diet55
    diet55 2015/02/18
    解離が起こったとどう認識するか?|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「しかし、一般的な性同一性障害には見えない。ほかの精神疾患(表現型)だったのである。」
  • 『ストラテラの医師向けのパンフレット』

    先日、ADHDの正しい理解と対応のために(人、家族向け冊子) という記事とパンフの画像をアップしている。 今回は、医師向けのパンフレット。これは32ページにも及ぶ大作である。一部は前回のパンフレットとかぶっているがそのまま順番にアップしている。 このパンフレットをアップした理由だが、ADHDとストラテラの薬効などが、図解なども使い簡単にまとめられているため。1冊の成書を読むより難易度は低いし読みやすいと思う。 小児期にADHDと診断された人たちの多くが成人になっても寛解せずに症状が残遺してると記載。 また、年齢が上がるにつれて、症候的、症状的、機能的寛解の割合は異なっている。 症候的>症状的>機能的 成人ADHDの日常の困難さについて。 表題の右側が切れているのは、すぐ下の画像と見開きになっていたため。上から下に繋げてお読みください。 多動性、衝動性、不注意の内容について、成人、小児を対

    『ストラテラの医師向けのパンフレット』
    diet55
    diet55 2015/02/16
    ストラテラの医師向けのパンフレット|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「このパンフレットをアップした理由だが、ADHDとストラテラの薬効などが、図解なども使い簡単にまとめられているため。」
  • 『頭痛と漢方薬』

    最近、古い書類を整理しており、今後、見そうにないものは思い切って処分している。捨てる際に、必要と思えばシュレッダーをかける。どちらにしても、書類は減り続けているのである。 今回、頭痛と漢方薬の使い方のパンフをアップしてみた。もう捨ててしまったが、ここにアップしておくと、後で見ることもできるというわけだ。 このパンフレットは、なかなか優れもので実証や虚証の相違も含め、頭痛の種類も考慮して2次元的に書かれている。 頭痛と言うと、すぐに47番、釣藤散を思いつく。これは思っていたよりは効く印象だが、麻酔をかけたようには効かない。患者さんには比較的好評だが、何らかの理由でロキソニンなどの西洋薬が飲めない人に処方しているため、頻繁に処方するものでもない。 一般に漢方薬は名前の長い薬はあまり使われない傾向がある。 汎用される薬は漢字で3字~5字のことが多い。(大建中湯、柴苓湯、抑肝散、葛根湯、補注益気湯

    『頭痛と漢方薬』
    diet55
    diet55 2015/02/10
    頭痛と漢方薬|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「一般に漢方薬は名前の長い薬はあまり使われない傾向がある。汎用される薬は漢字で3字~5字のことが多い。」
  • 『モーズレイ処方ガイドライン(11版)のうつ病の薬物治療と自殺に関する記述』

    英国のモーズレイ処方ガイドライン(11th 2012年刊行)は、イギリス人が向精神薬嫌いなこともあり、その記述もかなり辛口である。 過去ログでは、英国ではレスキューレメディーを救急隊員が持っており、現場に駆け付けた際に、血だらけで興奮している患者にまず飲ませるといった記載をしている。もし日で、このような手法をとったとしたら大問題になると思う。 英国には、もう一つNICE(英国王立臨床評価研究所)というナイスでないガイドラインがある。これは、たとえば疼痛性障害のガイドラインも、何だこりゃ?と思うほど奇妙なもので、モーズレイに輪をかけて薬嫌いである。これは薬嫌いだけではなく、医療経済的なものも加味したものになっているのもあるのかもしれない。 モーズレイでは、うつ病における抗うつ剤の治療について、以下のように辛口の記載で始まる。 抗うつ剤 効果 うつ病がどの程度重症だと、抗うつ薬がプラセボより

    『モーズレイ処方ガイドライン(11版)のうつ病の薬物治療と自殺に関する記述』
    diet55
    diet55 2015/02/03
    モーズレイ処方ガイドライン(11版)のうつ病の薬物治療と自殺に関する記述|kyupinの日記 「英国のモーズレイ処方ガイドライン(11th 2012年刊行)は、イギリス人が向精神薬嫌いなこともあり、その記述もかなり辛口である
  • 『カプランの教科書の「自殺」の記載について』

    今回は自殺と精神疾患および精神科治療について、カプラン臨床医学テキスト(第2版)から、自殺の項目の重要部分を抜粋して紹介したい。(人種、移民、州による相違、精神分析の話などは今回の話題とは関係がないため省略) カプランの教科書は多くの精神医学の論文から得られる総合的な知見や意見が記載されている。したがって、ある精神科雑誌の単発の論文より遥かに信頼性が高い。 以下、抜粋。 自殺する人の 32%は死の前 6 カ月以内に医療上の処置を受けていた。検死による研究では、自殺の犠牲者のおよそ 25~75%において身体疾患があることが示されている。そして身体疾患は自殺の11~ 51%において重要な寄与因子であると推定されている。どちらも割合は年齢とともに増加する。例えば自殺する男性癌患者の50%は、診断を受けてから 1年以内に自殺している。 精神的健康 自殺においてきわめて重要な精神医学的要因には、物質

    『カプランの教科書の「自殺」の記載について』
    diet55
    diet55 2015/02/01
    カプランの教科書の「自殺」の記載について|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 例えば断薬・減薬は自己判断でやらないこととか???
  • 『日本の2014年の自殺者数の速報値』

    2014年に全国の警察が把握した自殺者数は2万5374人だったことが2015年1月15日、警察庁のまとめ(速報値)で分かった。前年より1909人(7.0%)少なく、5年連続で減少。金融危機の影響で自殺者が急増する前の水準となった。 今月、上記のように日の自殺者数の急激な減少についての報道があった。日はバブル当時から1997年までは2~25000人前後で推移し、急激に経済状態の悪化した1997年に急増している(北海道拓殖銀行や山一証券などの破綻があった)。 その後、2011年まで連続して3万人を超えたが、3万人を超えて以降はほぼ横ばいであった。しかし、その後、減少に転じ、5年連続で減少し、かつての水準に戻っている。 自殺は男性に自殺既遂が多く、女性は未遂は多いものの自殺既遂は男性より少ないといった記事が過去ログにある。 かつて、自殺数が急増したのは、SSRIの処方が増えたためではないかと

    『日本の2014年の自殺者数の速報値』
    diet55
    diet55 2015/01/29
    日本の2014年の自殺者数の速報値|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) これだけではSSRIと相関・因果関係が有意にあるか不明。
  • 『サインバルタの治験の失敗の歴史について』

    サインバルタは現在、アメリカ市場で最も売上高の高い抗うつ剤である。最近アップした「米国処方箋医薬品市場における販売実績2012年」の記事から、 2012年のアメリカ処方箋医薬品市場の金額ベースの順位。(単位:百万ドル) 1、エビリファイ 4066(抗精神病薬) 2、アドエア 4011(気管支拡張薬) 3、ランタス 3969(糖尿病治療薬) 4、エンブレル 3967(リウマチ治療薬) 5、サインバルタ 3918(抗うつ剤) 6、レミケード 3583(リウマチ治療薬) 7、リツキサン 3320(モノクローナル抗体) 8、Neulasta 3207(免疫賦活剤) 9、クレストール 3164(高脂血症治療薬) 10、Copaxone 2893(多発性硬化症治療薬) 上の表のように精神科以外の薬品を含めても第5位、40億ドルに迫っており、1位のエビリファイと遜色ない。米国ではプロザック、ゾロフトなど

    『サインバルタの治験の失敗の歴史について』
    diet55
    diet55 2015/01/25
    サインバルタの治験の失敗の歴史について|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ) 「サインバルタのようにアメリカ市場で1位になるほどの優れた抗うつ剤でさえ、このように臨床試験は苦戦する。」