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ブックマーク / ameblo.jp/kyupin (381)

  • 『アリピプラゾールの各社の薬の形状、色の相違について』

    今回はエビリファイのジェネリック、アリピプラゾールの各社の見をアップしてみた。読者の方がこのように一度に数社の見をみる機会は少ないのではないかと思う。 上は、24㎎OD錠に限りアップしているが、薬の大きさ、形状(円形及び楕円形)、色(白、ピンク、その濃さ)の相違がかなりあることがわかる。 例えば、これは同じ24㎎ODであるが、向かって左は白の円形の形状、右は淡いピンクの楕円となっている。 なお、先発品のエビリファイの24㎎ODはふわっとした忽ち溶けるザイディスの形状であるが、ジェネリックは分包も可能な表面がハードタイプのOD錠である。 先発品のエビリファイは㎎数により色を変えて販売されている。 先発品の24㎎ODは白のザイディス錠なので、各社の24㎎ODは白にすべきだったかもしれない。下の写真はエビリファイの先発品である。 今回、液剤を発売しているジェネリックメーカーは上記の普通の錠剤

    『アリピプラゾールの各社の薬の形状、色の相違について』
    diet55
    diet55 2017/08/10
    アリピプラゾールの各社の薬の形状、色の相違について|kyupinの日記 気が向けば更新 エビリファイのジェネリック
  • 『クエチアピンの徐放剤ビプレッソ徐放錠が2017年秋、発売見込』

    ビプレッソ徐放剤、50㎎および150㎎錠が今年秋頃、たぶん9月に発売されるらしい。ビプレッソは成分的に商品名セロクエル(ジェネリック:クエチアピン)と同じものだが、セロクエル徐放剤にならなかったのは1つは適応が異なるともあると思われる。 セロクエルは海外では双極性障害などにも適応があるが、日では統合失調症しか適応がないままジェネリックの発売を迎えている。これは治験がなかなかうまくいかなかったからであろう。 ビプレッソ徐放錠は、「双極性障害におけるうつ症状の改善」しか適応がなく、また服薬も特殊となっている。 ビプレッソの用法、用量も、 通常、成人にはクエチアピンとして1回50mgより投与を開始し、2日以上の間隔をあけて1回150mgへ増量する。その後、さらに2日以上の間隔をあけて、推奨用量である1回300mgに増量する。なお、いずれも1日1回就寝前とし、後2時間以上あけて経口投与すること

    『クエチアピンの徐放剤ビプレッソ徐放錠が2017年秋、発売見込』
    diet55
    diet55 2017/08/02
    クエチアピンの徐放剤ビプレッソ徐放錠が2017年秋、発売見込|kyupinの日記 気が向けば更新 セロクエル、双極性障害。
  • 『抗精神病薬とジストニアのことなど』

    レクレーションなどでスポーツをすると必ず眼球上転を起こす人がいた。この男性は普段は滅多に生じないが、スポーツをすると直後に起こりやすいのである。 これは急性ジストニアと呼ばれる抗精神病薬の副作用で、特に旧来の抗精神病薬、その中でもセレネースなどのブチロフェノン系抗精神病薬で起こりやすかった。 急性のジストニアにはアキネトンなどの筋注で魔法のごとく改善していたが、そのような副作用を避けるために、アキネトンなどの内服薬が併せて投与されることも多かったのである。 このタイプの副作用は非定型抗精神病薬では出にくいはずだが、そうでもなく、近年の患者さんは薬物に対する忍容性の低下や過敏性のためにリスパダール、ジプレキサなどでも起こる人は起こる。 このタイプの副作用が最も生じない抗精神病薬はおそらくセロクエルである。 抗精神病薬に併せてアキネトンを追加することの悪い点の1つは、抗精神病薬による便秘を更に

    『抗精神病薬とジストニアのことなど』
    diet55
    diet55 2017/07/07
    抗精神病薬とジストニアのことなど|kyupinの日記 気が向けば更新 ジプレキサなど
  • 『患者さんからの自立支援法の依頼について』

    ずっと以前の過去ログで、医師から直接、初診の患者さんへ自立支援法は勧めにくいと記載している。 その理由は、精神科にずっと通うつもりがなく、ちょっと意見を聴きに初診した人もいるし、自立支援法は長期通院を前提にしているので、患者さんが最初からショックを受けないか?などと思うからである。 ところが、例えば半年以上通院する見通しとか、しばらくは1週間ごとに通うことが前提であれば、一刻も早く申請した方が良い。遡ってまでは還付されないからである。 そのようなこともあり、うちの病院では初診時に「このような制度があります」と言った感じで、外来受付で支払い時に機械的に自立支援法紹介のパンフレット(自家製)を渡すことにしている。 その結果、2回目の通院で患者さんから希望され自立支援法を申請する人もいる。 ところが、初診の書類などよく見ていない人もいるため(ここ辺りは、精神症状も少なからず関与している)、いつま

    『患者さんからの自立支援法の依頼について』
    diet55
    diet55 2017/06/27
  • 『エビリファイのジェネリックの薬価が著しく安価なこと』

    エビリファイのジェネリック(アリピプラゾール)が2017年6月発売予定という記事を以前アップしている。 エビリファイのジェネリックは「統合失調症」しか適応がなく、双極性障害にはレセプト上、適応がないことに注意したい。もちろん、レセプト的にはうつ病の補助薬としても処方できない。 エビリファイのジェネリックがが双極性障害に適応が認められ処方できるようになるのは、2025年とかずっと先になるようである。 アリピプラゾールは元々、新薬として特別な薬とされていたため、薬価に加算があり比較的高い薬価になっていた。ジェネリックになると、これらの加算がざっくり削除され基準値が下がることもあり、ジェネリックの薬価は先発品に比べ著しく安くなっている。 アリピプラゾール錠またはOD錠 3㎎ 28.4円(先発品 82.5円) 6㎎ 54円(156.7円) 12㎎ 102.6円(297.8円) 24㎎ 195円(5

    『エビリファイのジェネリックの薬価が著しく安価なこと』
    diet55
    diet55 2017/06/24
    「エビリファイのジェネリックは「統合失調症」しか適応がなく、双極性障害にはレセプト上、適応がないことに注意したい。」 / エビリファイのジェネリックの薬価が著しく安価なこと|kyupinの日記 気が向けば更新
  • 『2017年6月1日シクレスト投与期間制限解除』

    2017年6月1日、シクレストの投与期間制限が解除され、長期投薬が可能になった。シクレストは抗精神病薬にカテゴリーされるので、概ね上限3か月だが、新薬なのでせいぜい30日くらいまでで処方されると思われる。 シクレストは新しいジプレキサ、セロクエルタイプの新規抗精神病薬という話だったので期待していたが、うちの病院では処方が伸びなかった。実際のところ、処方している医師は自分だけだと思う。 シクレストは、ジプレキサ、セロクエルに比べ、肥満の副作用が少ないという話だったが、その副作用が全くないわけではなく、自分の患者さんで肥満が理由で中止した人がいる。 EPSがジプレキサ、セロクエルに比べ比較的出る印象で、重い薬といったところだ。そのような理由で、当初20㎎まで増量した人でも、今も20㎎処方してる人が1名もいない。効く人には20㎎まで必要ないか、副作用の関係で10㎎の方がむしろ良い人が多かった。

    『2017年6月1日シクレスト投与期間制限解除』
    diet55
    diet55 2017/06/15
    2017年6月1日シクレスト投与期間制限解除|kyupinの日記 気が向けば更新 アメリカでは双極性障害にも適応が認められているらしい。
  • 『統合失調症へのエビリファイの開始用量』

    今回のパンフレットは下敷き式になっており、下のエビリファイの剤型の写真はおそらく最新のものである。 今回の記事は、統合失調症に対するエビリファイの開始用量の話。 エビリファイの投与開始用量は、双極性障害の躁状態には24㎎から開始できる。見辛いが、確かに赤で24㎎/日と記載がある。 躁状態に投与する場合、24㎎の方が有効率が高いし、副作用も高用量のエビリファイが抑える傾向があるため、うまくいく可能性が高い。これをもし6㎎くらいから始めてしまうと、効果が弱い上に、アカシジアが出て失敗に終わる確率が高まる。 ところが、統合失調症は開始用量は6~12㎎と制限されており、これを忠実に守ると24㎎から開始できない。 これは破瓜型で動きが乏しい状態ならあまり問題にならないが、特に緊張病性興奮状態などの激しい病態では、かえって失敗するリスクが高まる。 つまり、エビリファイで良いのに、うまくいかないと誤った

    『統合失調症へのエビリファイの開始用量』
    diet55
    diet55 2017/06/11
    「エビリファイの投与開始用量は、双極性障害の躁状態には24㎎から開始できる。」「躁状態に投与する場合、24㎎の方が有効率が高いし、副作用も高用量のエビリファイが抑える傾向があるため、うまくいく可能性が高い
  • 『レクサプロとリボトリールを1か月ごと交互に服用』

    ある患者さんに、 リボトリール 0.5㎎ レクサプロ 5㎎ の1か月処方をしていたところ、必ずほぼ2か月ごとに通院するため、いったいどのように服薬しているのか問うた。 その患者さんの答えは、なんと1か月リボトリールを飲み続け、飲み終わると今度はレクサプロを1か月飲み続けるという。 僕は、人によると、その方法は離脱が出てできないことや、日広しと言えども、そんな風に飲んでいるのは貴方しかいないのでは?と言った。 また、そんな風に飲むくらいなら、どちらか1剤に絞ったら良いのでは?と提案したのである。またいったん薬を中止しても問題ないかもしれないとも付け加えた。 ところが、その患者さんの返事は、できれば今まで通り処方してくださいと言う。 精神面は安定しており、少なくとも初診時よりは大幅に良くなっていることは間違いないし、継続して従来の仕事も続いているので、人の希望通りそのまま続けることにした。

    『レクサプロとリボトリールを1か月ごと交互に服用』
    diet55
    diet55 2017/06/08
    「向精神薬の離脱はネット上で叫ばれているほどないし、もしいったん始めた薬が簡単に止められないなら、治療上必要な試行錯誤も思うようにできないと記載している。つまり、薬物治療そのものが進行しない。」 / kyupin
  • 『統合失調症の興奮状態にリーマスを処方した際、長期的に必要なのか』

    今回は、確定的なものではなく私見を交えた話。 統合失調症の興奮状態で、大量の抗精神病薬やデパケンなどで収まらず、時間がかかりそうな際、リーマスを併用することがある。これはレセプト的には躁状態と記載すれば問題ない。 リーマスの問題点は1つは腎臓に負担をかけること、また比較的錠剤の数が多くなるとか、速やかに効果が出ず2週間以上かかることなどがある。他、長期的には細かい振戦が出ることなど。したがって高齢者には相当に処方しにくい。妊娠中も禁忌である。 リーマスは短期決戦ではないが、1か月決着しないとしたら、リーマスは無効か、この人には不適切なことがわかるので、比較的短期に判明する方針と考えられる。 統合失調症でも非定型精神病ないし双極性障害の要素が強い人、あるいは、家族歴に双極性障害がいる人などでは、リーマスが奏功し、抗精神病薬がさほど必要でなくなる人がいる。これはリーマスにより良好な経過になった

    『統合失調症の興奮状態にリーマスを処方した際、長期的に必要なのか』
    diet55
    diet55 2017/05/05
    統合失調症の興奮状態にリーマスを処方した際、長期的に必要なのか|kyupinの日記 気が向けば更新 「レセプト的には躁状態と記載すれば問題ない。」 「リーマスの問題点は1つは腎臓に負担をかけること」
  • 『2017年6月エビリファイのジェネリック発売』

    今年6月にエビリファイのジェネリックが発売される。このブログはエビリファイが発売されたばかりの頃、始まったが、もうジェネリックが発売されるという。 なんと、時が経つのは早い。 エビリファイは徐々に効能効果が拡大された歴史があり、ジェネリックが発売されても当初は統合失調症しか適応がないようである。 特に未成年でも小学生以下だと統合失調症となかなか診断できないと思うので(適応外処方としても)、ほとんどが先発品が処方されると思う。 国もジェネリックを推進したいのなら、この辺りの適応も速やかに広げてほしいものだ。 ジェネリックは薬にもよるが、出来不出来が相当にあり、ジェネリックに変更直後、何らかの異常が多数現れることがある。これは賦形剤にも特許があり、ジェネリックの会社が一様に同じものが造れないことも関係している。 今回も賦形剤とは関係がないが、エビリファイのOD錠は先発品とはかなり形状が異なるよ

    『2017年6月エビリファイのジェネリック発売』
    diet55
    diet55 2017/04/25
    2017年6月エビリファイのジェネリック発売|kyupinの日記 「ジェネリックが発売されても当初は統合失調症しか適応がないようである。」 「近年の非定型は統合失調症と双極性障害ないし、うつ病の補助療法として処方でき
  • 『精神科と心療内科は』

    精神科と心療内科の違いについて、一般の人たち理解されていないように思う。今から20年ほど前、どこの大学でも精神科の教室(医局)はあるが、心療内科の教室があるのは稀だった。しかし、今では以前に比べ増えているのではないかと思う。かつて、精神科と心療内科は円満な関係ではなかった。今でもおそらくそういう面があると思われる。精神科は心療内科の治療についてバカにしていたところがあった。というのは、内科でも精神科でもなく中途半端な科だからという理由が大きい。僕は総合病院で働いていた当時、院内には精神科のほかに心療内科も存在していた。心療内科は内科の一部であったのである。心療内科が基的に内科の一部であるという感覚は、今も精神科の中にはある。当時、どういう風に窓口で振り分けていたのかわからないが、窓口案内のおばちゃんが、あなたは精神科に行きなさい、あなたは心療内科のほうが良いでしょうとアドバイスしていたの

    『精神科と心療内科は』
    diet55
    diet55 2017/04/17
  • 『土曜日の外来』

    一般の民間精神科病院と心療内科ないし精神科クリニックの相違として、診療時間がある。民間精神科病院は外来受付の締切が、クリニックより遥かに早いことが多い。 民間病院の平日の診療時間は夕方5時くらいまでが多いが、受け付けは3時~4時ともう少し早いこともある。近年の傾向として、あらかじめ予約を取らないとその日に新患で診てもらえないこと。初診可能日が2週間~1か月先のこともあるらしい。(発達障害系の専門外来ではそんなものでは効かないほど待たされる) うちの病院は受付その日に診るので、患者さんによると、どの病院もその日に診察できないと言われたため来たというものがある。ただし、夕方5時直前の新患は、診察時間、外来スタッフや受付事務の人たちが帰られないので断わっている。 酷いのは、どこかに受診しようとしたが、どこも受け付けてくれなかったので、輪番で初診したと言うもの。輪番は受けるのは受けるが、守備範囲が

    『土曜日の外来』
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    diet55 2017/04/17
  • 『治療者が考える向精神薬治療の期待値』

    このブログでは、精神科治療における薬物治療や、その他の代替治療についても触れている。今回は、ちょっと変わった話題。 精神科医はそれぞれの向精神薬の薬効や副作用のイメージを持ち、どのように治療を行うかデザインの基礎にしている。 例えば、新患の統合失調症の患者さんを治療することになったとしよう。その患者さんが確実に統合失調症と診断できる場合、初回はともかくいずれ抗精神病薬治療になる可能性が高い。 ここでどの薬を選ぶかは精神科医により個人差があり、この決断に精神科医の力量が反映する。 一般には期待値が高い薬を選ぶはずだが、何らかの理由で最も良さそうな選択肢を取らないこともある。それは、急激な治療が良くないと思える時。 あるいは、強い副作用出る可能性がある時や、家族が反応してその後の治療が続くのか危ぶまれる際もそうである。 一方、同じ統合失調症の人でも緩徐に進行しており、1日や1週間の猶予があって

    『治療者が考える向精神薬治療の期待値』
    diet55
    diet55 2017/04/13
    治療者が考える向精神薬治療の期待値|kyupinの日記 気が向けば更新 統合失調症の患者さんの例。
  • 『エビリファイの自閉性障害への処方理由のことなど』

    エビリファイの適応について、小児の自閉性障害に使うにはあまりに副作用が大きいのでは?という話が出ているが、元々、向精神薬の副作用の出現率は相当に高いのでこの薬が特別ではない。エビリファイの副作用が多いのなら、それ以外に困る薬が相当にある。 エビリファイに限らず小児に対する向精神薬の処方方針は対症療法であること。 うちの県では、エビリファイ1㎎錠や液剤は発達障害専門の小児科を主に非常に多く処方され、今やなくてはならない薬らしい。(具体的な数字までは知らないが)。 例えは小学校の図工の授業中に、発達障害の児童が彫刻刀で他の児童を刺すと言う事件があった。この事件以降、その小学校では彫刻刀は授業が終わると学校で預かることになった。 このような衝動性がもし何らかの向精神薬で抑えることができ、他の児童と一緒に授業を受けられるようになるのなら、その児童の将来は(その治療をしないよりは)かなり良いものにな

    『エビリファイの自閉性障害への処方理由のことなど』
    diet55
    diet55 2017/03/26
  • 『エビリファイの剤型について』

    上は、エビリファイのLAIを含めた剤型の全て。 このブログはエビリファイが発売された頃に始めているが、この10年余で多くの剤型が発売されている。このタイプの薬は広い適応を持つことや小児にも処方可能なので剤型は多い方が良い。LAIは当然高価だが、液剤もかなり割高な薬である。一方、エビリファイODはこれらに比べ薬価が抑えられている。 上の下敷き型のパンフレットでは、1つだけ欠けている剤型がある。エビリファイ1㎎錠である。エビリファイ1㎎の液剤及び錠剤は小児を想定した剤型だが、添付文書的には、LAI及びエビリファイOD24㎎以外は、以下の4つの適応が認められている。 統合失調症 双極性障害における躁症状の改善 うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合に限る) 小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性 従って、エビリファイ1㎎錠及び液剤は成人の統合失調症うつ病の人にも使える点がベ

    『エビリファイの剤型について』
    diet55
    diet55 2017/03/23
    エビリファイの剤型について|kyupinの日記 気が向けば更新 持続性注射剤/錠剤/散剤/OD錠/液剤
  • 『発病後、軽快退院した後の最初の春』

    もうすぐ春分の日だが、この時期、急激に暖かくなると精神への賦活作用があるのか、症状が荒れる人がいる。少なくとも秋よりは春の方が波乱が起こりやすい。 長期予後を考えるに、発病後、軽快退院した後の最初の春の経過はけっこう重要だと思う。 自然経過で悪化したのならやむを得ないが、何らかの人為的なものが関与して悪化したのであればとても残念だと思う。 人為的というのは怠薬などが挙げられるが、この時期、不用意に減薬を計画するのもリスクが大きい。減薬中に悪化した場合、減薬が主因なのか、季節的なものが大きいのかわかりにくい。 ある時、患者さんの入院履歴を見ていたら、この時期にしか入院がない人がいた。たぶん、このような人はきちんと服薬していても悪化したような気が非常にする。 人によると、病状悪化、服薬しないこと、入院が一連なものになっている人がいる。それは、春になると、気分が上がってくるので万能感が広がり、も

    『発病後、軽快退院した後の最初の春』
    diet55
    diet55 2017/03/18
    発病後、軽快退院した後の最初の春|kyupinの日記 気が向けば更新 「もうすぐ春分の日だが、この時期、急激に暖かくなると精神への賦活作用があるのか、症状が荒れる人がいる。少なくとも秋よりは春の方が波乱が起こり
  • 『ドイツのてんかんマニュアルの自動車運転の記載について』

    前回の記事で、以下部分、 大学を卒業した頃、ドイツのてんかんマニュアルを読んでいると、てんかん患者は服薬でうまくコントロールできていれば、プライベートで運転するのは問題ない。しかし、長距離トラック運転手やバスの運転手はできないという具体的な記載がされていた。 この記事について、具体的にどのような記載だったのか医師の方から問い合わせがあった。今回そのマニュアルが見つかったためアップすることにした。いかに日の行政が遅れていたかが良くわかる。 日では、発作がコントロールされているてんかん患者さんが運転免許を取得できるようになったのは2002年である。 結構面白い内容で、すぐに読めるタイプのマニュアルだった。(精神科に限らず、医学書は開いた瞬間、読む気が失せるものもある) 1987年の初版。定価は5000円。このような書籍はかなりブックオフで処分してしまったので偶然、残っていたものだ。 ブッ

    『ドイツのてんかんマニュアルの自動車運転の記載について』
    diet55
    diet55 2017/03/16
    ドイツのてんかんマニュアルの自動車運転の記載について|kyupinの日記 気が向けば更新 「ドイツのてんかんマニュアル…プライベートで運転するのは問題ない。しかし、長距離トラック運転手やバスの運転手はできないと
  • 『自動車運転と抗うつ剤、抗てんかん薬の話』

    昨年11月、サインバルタの添付文書の改訂が行われ、自動車運転を一律に禁じる記載ではなくなり下線が引かれているように、十分に注意喚起することで、自動車運転もできるようになった。 この2ページでは添付文書改訂に至った根拠が記載されている。 ジェイゾロフトは、上記の2ページ目の左側の下の方「重要な基的注意」の欄に、「自動車、機械を操作する際には十分に注意させること」とある。この注意レベルにサインバルタは並んだのである。 一方、3環系抗うつ剤ではどのように記載されているかというと、 これはアナフラニールの添付文書だが、1ページの左側の需要な基的注意の(1)に、 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。 と記載されている。 整理すると、全てのSSRIは自動車運転はできると記載。SNR

    『自動車運転と抗うつ剤、抗てんかん薬の話』
    diet55
    diet55 2017/03/14
    自動車運転と抗うつ剤、抗てんかん薬の話|kyupinの日記 気が向けば更新 サインバルタ、ジェイゾロフト、アナフラニール、リフレックス、デパケンRなど。
  • 『リフレックスの効き方について』

    リフレックス7.5㎎は1日目は効かなかったが、2日目は胸のつかえがすっかり取れて、陶しさが消えた。嫌な気分がなくなり、事がとてもおいしい。夫の介護も全然、楽になった。夫に対する対応も違う。息子に何か良いことでもあったの?と聞かれた。眠さも全然ない。 これはある患者さんの初診後、2回目の診察の記事である。リフレックスという抗うつ剤がここまで素晴らしく効くかというと、いつもこうなるわけではない。 ここで注意してほしいのは効果発現の早さ。この女性は2日目に素晴らしく効いたと言っている。少量のリフレックスで出足がこうだと、この後、グダグダの展開になる方が稀である。(むしろ中止できる可能性の方が高い。) その大きな理由は、リフレックスはサインバルタのように切れ味鋭いナイフのような抗うつ剤ではないからである。出足が良くて、その後腰折れしやすい抗うつ剤はむしろ切れる薬の方が多い印象である。これは切れ

    『リフレックスの効き方について』
    diet55
    diet55 2017/03/10
  • 『生命保険会社の調査員のスタンスについて』

    今回もちょっと変わった内容である。最近、普段、書かない内容の記事ばかりアップしているのは、ネタ切れしているわけではなく、このような記事は書く気にならないと滅多にアップしないので、書こうと思った際に間髪をいれず速攻で書いているためである。 このブログは、真のつまらない記事はあまりなく、音楽やネコの記事ですら、なにがしか役割を果たしている。 生命保険は医療保険の場合、告知義務違反があった場合、支払われないのが基である。これは生命保険の約款に記載されている。過去ログでは約款を「定款」と書いてしまい、読者の方から間違いを指摘されている。定款は会社などに使われることが多い。生命保険の契約条項は約款が正しい。 ところが、精神科の場合、真実を告知されていることが意外に少なく、保険会社も対応に困るようである。生命保険の診断書の書類の下の方に、 ①患者さんに告知しているかどうか、告知したのは人なのか家族

    『生命保険会社の調査員のスタンスについて』
    diet55
    diet55 2017/03/05
    生命保険会社の調査員のスタンスについて|kyupinの日記 気が向けば更新 「(告知義務違反について)ところが、精神科の場合、真実を告知されていることが意外に少なく、保険会社も対応に困るようである。」