コメ不足が混乱をもたらしている。備蓄米はこうした時にこそ放出すべきだが、政府は応じない。放出すると米価が低下し、米作農家の所得が減るためだ。政府の米作政策の基本は、米価を高く維持することで米作農家の所得を保証するというものだが、その基本構造が破綻している。 米がなくなった 夏の終わり頃から米不足が問題となっている。スーパーに行くと、棚に米がない。あっても、「家族1パックにしてください」との貼り紙.慌てて米穀店に電話をかけまくってみると、状況は厳しい。 調査によると、 問題なく仕入れている米穀店は15%しかなく、「仕入れ量が少ない」が66.4%、「できない」が18.6%だという。 家庭の食卓では、子供たちが「今日もまたパン。ご飯が食べたい」と不満を言う。 飢餓状態というほどの深刻な食料不足になっているわけではないし、9月中旬からは、新潟県の農協がコシヒカリを県外に出荷するため、品薄は解消に向