名古屋市は二十八日の市議会本会議で、中心市街地を回遊する新たな公共交通として、連結バス車両が専用レーンを走る「バス高速輸送システム(BRT)」の導入を検討する方針を示した。リニア中央新幹線開業を控え、名古屋駅から栄、大須、名古屋城を環状に結び、繁華街のにぎわいづくりにつなげる考えだ。 BRTは、路面電車を思わせる近未来的な連結車両や専用レーンの設置など、バスの走行環境の向上手段を組み合わせ、通常より二・五~三倍の輸送や定時運行を可能にする仕組み。車両の床と停留所をほぼ同じ高さにして、ベビーカーや車いすがスムーズに乗降できるなどの特徴もある。 市は、リニア開業後に予想される名駅周辺の渋滞緩和や、市街地を回遊する利便性の向上を検討。「次世代型路面電車(LRT)」の案もあったが、軌道や架線の整備が不要で整備費が抑えられるBRTを有力とした。二〇一七年度から整備計画の策定に入る。 これまでも市は、