前日のECB緊急・無制限オペ(本日も10兆円供給、足切りあり)は、日銀&資金関係者の間では「本当に必要だったのか」という疑問も出ている。マネーマーケットを沈静化するためのオペレーションながらも、「突然・大量」であったことが不安を増幅した感もあるため。増長された不安が収まらず、クレジットマーケットの過剰反応が実体経済に悪影響を及ぼせば、歴史に残る「オペ」となるかもしれない。 銀行間の資金取引は相互信頼によって成り立っており、「出したお金が返ってこない」との懸念が少しでも広がると、一気にシステミックリスクに発展する恐れがある。従って、「不安」があるなら、まずはそれを広げないことが重要となる。この点、中央銀行がどのような流動性供給をすべきかは簡単ではなく、不安のステージによって異なると考えられる。 まず、一部銀行の資金繰りがひっ迫し、「不安」が局所的にとどまっている場合、中央銀行は目立たぬように