上方歌舞伎に28年ぶりに“子役”が誕生した。上村(かみむら)吉太朗(きちたろう)、8歳。一般の家庭に生まれ育ち、上方歌舞伎のベテラン、片岡我當(がとう)の「部屋子」になった小学3年生。「舞台に出るとワクワクする。将来は絶対、歌舞伎俳優になりたい」という。吉太朗の活躍は、上方歌舞伎再興の明るい材料になりそうだ。関連記事壽初春大歌舞伎で4役…歌舞伎俳優 坂…夢を売るホープたち…「天空の村」の少…記事本文の続き 吉太朗は平成13年、大阪生まれ。岸和田市内の小学校に通う3年生で、地元のだんじり祭の太鼓をたたくのが好きという男の子だ。 歌舞伎に興味を持ったきっかけは、祖父が上方歌舞伎の女形、上村吉弥と知り合いだったことから。吉弥の舞台を見に行くうち、「歌舞伎っておもしろい。自分もやってみたい」と思い、日本舞踊のけいこをするように。19年5月、大阪のワッハホールで行われた吉弥の自主公演「みよし会」で、