3月16日(日) 椹木野衣『増補シミュレーショニズム』読了。発行は1991年。 読むのは前半だけでいいかな。 2冊目『日本・現代・美術』を読み始める。1996~7年に「美術手帖」に連載されたもの。 美術とは直接関係ないが気になった箇所の引用(P.20)。 “「西欧近代」が、ときに王の断頭という歴史的暴力をその起源にはらみ、したがってそれ以降の市民社会の構成員は、一致団結してこの暴力を振るったことの記憶を、権利の獲得の明文化である法の担い手としての自覚において「忘れえない」のに対して、「戦後の日本」を支配するのは、反対に、この「現実」を成立させるためにある「暴力」が打ち振るわれたことに対する、集団的な忘却であるようにすら思われる。” 特に前半の部分が気に入った。権利を獲得するために暴力を振るい、それを忘れない。その自覚がコモンウェルズにつながっているのだと思う。もっと端的にいえば、暴力を振る