タグ

ブックマーク / www.cinra.net (14)

  • 「ドイツ人目線」で読んだ小説『関心領域』の特異性とは?文筆家マライ・メントラインが紐解く | CINRA

    メイン画像:©Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved. 小説『関心領域』を通例の文脈で「あの映画の原作」と紹介するのにはいささか抵抗がある。というのも、特に日では、公開当初から凄まじい訴求力を見せた映画版(ジョナサン・グレイザー監督)の存在感が大きく、隠喩に満ちたその内容の「解題」を求める意図で書を手にする人が多いと予測され、その場合、キャラ構築や舞台設定など多岐にわたる差異により、読者が面らうこと必至だからだ。 ありていにいえば『関心領域』とは、ナチス第三帝国に関する、ある「共通命題」を突く文芸作品と映像作品のユニット的名称である。双方、観念的な因果関

    「ドイツ人目線」で読んだ小説『関心領域』の特異性とは?文筆家マライ・メントラインが紐解く | CINRA
  • 岡﨑乾二郎が日本の現代美術史を徹底解説、転機は1980年代だった | CINRA

    の現代美術にとって、1980年代とはどんな時代だったのか。観念的な1970年代、サブカルチャー的な表現が隆盛した1990年代といったイメージに比べると、その狭間の時代はどこか掴みづらい。しかしこの時代にこそ、現在の美術の源流があるのでは? そんな問いを掲げる『起点としての80年代』展が、金沢21世紀美術館で開催されている。 1980年代に格的に活動を始めた世代を中心に、19作家が出品。「時代」という切り口ゆえに実現した異質な作家たちの並びに、当時のシーンへの想像力が自然と膨らむ。 この展覧会の冒頭で、1981年に開催されたデビュー個展を再現しているのが造形作家の岡﨑乾二郎。岡﨑といえば、絵画から彫刻、建築、絵までを手がけ、旺盛な批評活動でも知られる現代の総合芸術家と呼ぶべき存在だ。今回は、金沢21世紀美術館館長・島敦彦にも同席してもらい、岡﨑に当時の関心や1980年代の美術がもたら

    岡﨑乾二郎が日本の現代美術史を徹底解説、転機は1980年代だった | CINRA
  • 現地に住む人が知る、ニューヨークのアートシーンの現状とガイド | CINRA

    2019.10.04 Fri Sponsored by 『LUMINE ART FAIR -My First collection-』 私の通っていた中学校では、どの部活も「相対的に」弱かった。 というのも、学区の中で飛び抜けて生徒数が少ない中学だったので、野球部は5人しかいないし、サッカー部も6人しかいない。そんな状況なので、チームを組むには昨日入部した1年生でも頭数に入れなきゃいけない。同じ学区内のマンモス校ではその5倍は部員数がいるのだから、そりゃあ強いに決まってる。運動部はいつも負け戦に挑んでいたし、それ故にプライドも低くて牧歌的だった。 生徒数が少ないというのは、どうにもならない。中学校の校区内にタワーマンションを建てるくらいしか解決策が思いつかない……ということは、生徒側の努力ではマジでどうにもならないのだ。 その世界で熾烈なトップ争いに参加したければ、プレイヤーの母数が多い場

    現地に住む人が知る、ニューヨークのアートシーンの現状とガイド | CINRA
  • 草間彌生美術館が新宿に10月オープン 館長は建畠晢、開館記念展も | CINRA

    草間彌生美術館が10月1日に開館する。 東京・新宿区弁天町に開館する同館。草間彌生の作品と関係資料の展示を通して、草間の芸術の普及振興を図り、芸術全般の発展に寄与することを目的に草間が設立し、運営を一般財団法人草間彌生記念芸術財団が担当する。年2回の展覧会で草間の作品を紹介するほか、講演会なども行なわれる予定だ。 館長は多摩美術大学学長で埼玉県立近代美術館長の建畠晢。建物は地上5階、地下1階の構成となり、1階がエントランスおよびショップ、2階、3階が展示室。4階には体験型インスタレーションが展開される。5階は資料閲覧スペースと屋外展示スペースとなる。なお草間彌生は2012年に新宿区名誉区民に顕彰されている。 開館を記念して、オープン日の10月1日から展覧会『創造は孤高の営みだ、愛こそはまさに芸術への近づき』が開催。展示作品は草間彌生の最新絵画シリーズ『わが永遠の魂』を中心に構成される。なお

    草間彌生美術館が新宿に10月オープン 館長は建畠晢、開館記念展も | CINRA
  • 『椿会展』に赤瀬川原平、畠山直哉ら6作家 Altneu+蓮沼執太の公演も | CINRA

    第7次椿会のメンバーによるグループ展『椿会展 2017 - 初心 -』が、5月28日まで東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催されている。 1947年からメンバーを入れ替えて開催され、今年に70周年を迎えるグループ展『椿会展』。2013年に結成された第7次椿会のメンバーは、赤瀬川原平、畠山直哉、内藤礼、伊藤存、青木陵子、赤瀬川の逝去に伴い2015年から参加している島地保武の6人。「初心」をサブタイトルに年1回の展覧会を開催しており、今回が第7次椿会による最後の展覧会となる。 展示作品は、赤瀬川が1950年代に制作した自画像と1960年代に制作した梱包作品、畠山がイギリスのニュータウンや赤瀬川のアトリエを撮影にした作品、内藤が2013年から取り組んでいる『color beginning』『ひと』、花を用いた『無題』、伊藤による刺繍作品と粘土絵、青木による新作のドローイング、島地による映像作品など

    『椿会展』に赤瀬川原平、畠山直哉ら6作家 Altneu+蓮沼執太の公演も | CINRA
  • 現代写真を代表するトーマス・ルフを知ってる? 来日インタビュー - インタビュー : CINRA.NET

    私たちの世界のとらえ方に、「写真」はどのように関係しているのだろう。インターネットやスマホの登場以降、ますます身のまわりに溢れかえる写真に、我々はどのように接するべきだろうか――。そんなことをあらためて考えさせる、現代写真シーンを代表するドイツ人写真家、トーマス・ルフの日初の大回顧展が、東京国立近代美術館に引き続き、金沢21世紀美術館で開催されている。これまでの代表シリーズを東京会場より多い点数で網羅した、トーマス・ルフを知るための決定版ともいうべき内容だ。 先に「現代写真シーンを代表する」と書いたが、ルフの活動は従来の写真家のイメージを大きく逸脱している。自らの手で撮影することにこだわらず、天体写真から報道写真、ポルノ写真まで、インターネットやNASAから入手した既存の画像を加工して自らの作品とするなど、その表現はつねに異彩を放ってきた。そんな彼が約30年にわたる活動の中で、探求してき

    現代写真を代表するトーマス・ルフを知ってる? 来日インタビュー - インタビュー : CINRA.NET
  • ロバート・メイプルソープ写真展 ピーターマリーノコレクション『MEMENTO MORI』 シャネル・ネクサス・ホール(東京都) - 全国のイベント情報 : CINRA.NET

    『Orchid』 1988 Gelatin Silver Print ©Robert Mapplethorpe Foundation. Used by permission. 1946年にアメリカで生まれたロバート・メイプルソープ。1970年代から写真家としての活動を格化し、有名人や前衛芸術家などを写した肖像写真や、花に主眼を置いた静物写真などを制作した。パティ・スミスと交際していたことでも知られる。1989年にエイズにより42歳で死去。 『MEMENTO MORI』展の会場は3つに分割され、白いフロアと壁に覆われた展示室や、黒一面の空間にメイプルソープの写真作品約90点を展示。徐々に挑発的な作品が増える構成になるという。展示作品は建築家ピーター・マリノのプライベートコレクションから出品。マリノは展覧会の企画・構成も担当している。なお同展は4月15日から『KYOTOGRAPHIE 京都国

    ロバート・メイプルソープ写真展 ピーターマリーノコレクション『MEMENTO MORI』 シャネル・ネクサス・ホール(東京都) - 全国のイベント情報 : CINRA.NET
  • 来日中のビョークが語る本音「今の時代の変化を歓迎しているの」 | CINRA

    6月29日から日科学未来館で開催されるVR(バーチャルリアリティー)音楽体験展示プロジェクト『Björk Digital―音楽VR・18日間の実験』のために来日しているビョークに、対面で直接話を訊く貴重な機会を得ることができた。 真っ赤なボディースーツに真っ赤なフワフワした飾りのついた普段着(!)に身を包み、筆者が座っていたソファーの端にちょんと腰掛けた、相変わらず妖精のような容姿と仕草のビョーク。その周囲には、非現実的な空気が漂っていたが、いざ話を始めると極めて現実的で具体的。恐ろしいほどの頭の回転の速さと率直さで、筆者の質問にすべて答えてくれた。その会話の内容は、今回の展示『Björk Digital』と、そのベースとなった昨年のアルバム『Vulnicura』の話にとどまらず、自身のキャリアを総括するような音楽論から、2016年の音楽シーンの話まで多岐にわたった。 アーティストとい

    来日中のビョークが語る本音「今の時代の変化を歓迎しているの」 | CINRA
  • 世界との間にそびえ立つ「壁」。日本の「現代アート」事情レポ | CINRA

    の気鋭アーティストに、海外のアートシーンとの「つながり」をもたらし、「さらなる飛躍の契機」を与えること。自動車メーカーの日産が2013年に設立した『日産アートアワード』が目指すのは、このことだ。その背景には、『ラグビーワールドカップ』での日本代表の南アフリカに対する歴史的勝利、日人科学者による『ノーベル賞』の受賞ラッシュなど、海外での日人の活躍が目立つ昨今にあって、欧米を中心とした海外のシーンで大きなインパクトのある活動を行えるアーティストがごくわずかという、日のアートをめぐる状況がある。 メディアで扱われる機会も増え、一般の人々による関心も高まって来ているように感じられる「現代アート」。なおそびえ立つ、「場=欧米」と「辺境=日」の間にある「壁」とは何なのか? 『日産アートアワード2015』のファイナリスト7名(秋山さやか、久門剛史、石田尚志、岩崎貴宏、ミヤギフトシ、毛利悠子

    世界との間にそびえ立つ「壁」。日本の「現代アート」事情レポ | CINRA
  • 村上隆が表現する新たな「悟り」とは、新作『円相』シリーズ発表 | CINRA

    村上隆の個展『円相』が、11月8日まで東京・元麻布のKaikai Kiki Galleryで開催されている。 同展は、村上隆の海外初個展を開催した、パリ、香港、ニューヨークに拠点を置くギャラリーペロタンによるポップアップ展示となり、村上の新作『円相』シリーズを紹介。禅における空虚、統合、無限を意味する「円相」を主題にした同シリーズは、禅宗に関する様々な作品を手掛けてきた村上にとって、これまでの作品とは別の「悟り」を表現した作品となっているという。 また東京・六木の森美術館では2016年3月6日まで『村上隆の五百羅漢図展』も開催中。詳細は各会場のオフィシャルサイトをチェックしよう。

    村上隆が表現する新たな「悟り」とは、新作『円相』シリーズ発表 | CINRA
  • 石田尚志が描いてNerholが彫る、制作パフォーマンス捉えた展覧会 | CINRA

    石田尚志とNerholの展覧会『PERFORMANCE / 8.6.2015』が、日9月12日から東京・六木のYKG Galleryで開催される。 絵画のプロセスである「描くこと」に着目し、「ドローイング・アニメーション」という手法で映像インスタレーションを生み出す画家・映像作家の石田尚志と、田中義久と飯田竜太が互いの思考論を融合させながら作品を制作する、アートユニットのNerholによる同展。 会場では、8月6日に行われた両者によるパフォーマンスを通じて制作された5つの作品を展示。石田が描き、Nerholが彫って組み立てるというプロセスを捉えた、映像作家・鈴木余位によるドキュメント映像作品も上映される。

    石田尚志が描いてNerholが彫る、制作パフォーマンス捉えた展覧会 | CINRA
  • 杉本博司の大規模展、自身の収集品&日本初公開の写真作品を展示 | CINRA

    博司の個展『趣味と芸術―味占郷 / 今昔三部作』が、10月28日から千葉・千葉市美術館で開催される。 1990年代以降、国際的に高い評価を獲得し、アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館やグッゲンハイム美術館をはじめとする国内外の美術館で展覧会を行っている杉博司。2014年には『第1回イサム・ノグチ賞』を受賞したほか、近年は文楽や能といった古典芸能の舞台美術や演出を手掛けるなど、幅広い表現を行っている。 千葉市美術館の開館20周年を記念して開催される今回の展覧会は、「趣味と芸術―味占郷」「今昔三部作」の2部構成となる。1979年からニューヨークで古美術店を営み、自ら古美術品を収集している杉のコレクションを紹介する「趣味と芸術―味占郷」では、杉が『婦人画報』での連載「謎の割烹 味占郷」の中でゲストのためにデザインした床飾りを再現。平安時代から江戸時代の古物を中心に、古今東西の品

    杉本博司の大規模展、自身の収集品&日本初公開の写真作品を展示 | CINRA
  • 畠山直哉のゆっくり考えるススメ「写真家は過去と付き合う仕事」 | CINRA

    8月15日から公開される『未来をなぞる 写真家・畠山直哉』は、東日大震災以降の畠山直哉の姿をとらえたドキュメンタリー映画だ。編は、畠山人が生家の見取り図を描くシーンから始まるが、その家はもうない。彼の故郷である陸前高田市気仙町は津波に呑まれ、多くの人が亡くなった。畠山の実母も亡くなっている。 「都市と自然」をテーマにきわめて理知的な写真を手がけてきた畠山だったが、震災を境に、陸前高田を被写体とする個人的な写真を発表しはじめる。映画は、彼の変化を静かな目線で眺めながら、被災地と写真家の関係を2年という時間をかけて追ったものだ。今回、公開に先立ち畠山直哉にインタビューする機会を得た。震災で向き合った故郷の姿、未曾有の経験を写真で発表する際に生まれた「美しさ」への疑問。さまざまなテーマが織りなすインタビューとなった。 映画の冒頭に映っているのは、まだ何も知らない自分なわけです。その4日後に

    畠山直哉のゆっくり考えるススメ「写真家は過去と付き合う仕事」 | CINRA
  • 日本と欧米のアートシーンの違いから考える、アートの仕事の今 | CINRA

    アートの仕事に就く。学芸員やギャラリスト、インディペンデント・キュレーター、パブリッシャー、ジャーナリストなどさまざまな仕事はあるけれど、「どうすればなれるのか?」と問われると明確な道筋を答えるのは難しく、一般的に「アートの仕事=狭き門」というイメージは強い。 だが、当にそうだろうか? セカンドワークやワークシェアなど、多様な働き方が生まれつつある現代、アートの世界でもスキルや職業のバリエーションは広がりつつあるように思う。たとえば全国で芸術祭や地域のアートプロジェクトが増加していることも、アートの仕事が多様化した1つのあらわれとも言えるかもしれない。 NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ(以下、AIT)が運営する現代アートの学校「MAD(Making Art Different―アートを変えよう、違った角度で見てみよう)」は、そんなアート業界に多くの卒業生を輩出しつつ、今年で15年

    日本と欧米のアートシーンの違いから考える、アートの仕事の今 | CINRA
  • 1