――具体的には、どのように事業を再構築していきますか。 債券ビジネスでは、約10年前に買収したリーマン・ブラザーズとインスティネットのプラットフォームを使ってきた。それらののれんを、2019年3月期に一括処理した(リーマン約140億円、インスティネット約670億円)。セカンダリーマーケットで流動性を供給する債券ビジネスは縮小するが、撤退はしない。AI(人工知能)活用などデジタル化のさらなる推進を含めて、プラットフォームを再構築していく。 ――2008年に買収したリーマン・ブラザーズ(欧州・中東・アジアの部門継承)は海外での債券ビジネスが強みの1つでした。買収を総括すると、失敗だったということになりませんか。 難しい問題だ。10年前は異例の金融政策がこんなに続くとは思ってもいなかった。総括しろと言われれば、結果的に「やらないほうがよかった」と言う人もいるかもしれない。ただ間違いなく効果があっ