ビーゴ湾の沈没船[注 2] ※以下の日本語表記は『海底二万里』江口清訳 集英社版に従う。 この物語は、ネモ船長と名乗る人物により極秘裏に建造された新鋭潜水艦、ノーチラス号の海洋冒険譚である。 船舶が巨大な角のようなもので喫水線下に大穴をあけられるという海難事故が多発していた。フランスの海洋生物学者アロナックスは、イッカクのような巨大なクジラ類の仕業という仮説を立て、助手のコンセイユや銛打ちの名手ネッド・ランドとともにアメリカ合衆国の軍艦「エイブラハム・リンカン号」で調査に向かうが、艦は謎の怪物の襲撃を受け、3人は海に投げ出される。 3人は、幸運にもその怪物こと潜水艦ノーチラス号の甲板に打ち上げられ、ネモと自称する男に救助される。彼らは捕虜としての扱いを受けるが、ネモとその仲間とともに海中の旅に出発し、紅海の本物のサンゴ礁やビーゴ湾の海戦の残骸、沈んだアトランティス大陸の遺跡などを目にする。