日本原電が敦賀原発2号機(福井県敦賀市)の再稼働に向けた審査の地質データを書き換えた問題で、原子力規制委員会は6月4日、審査会合を開催した。原電は総点検結果として、過去3回の審査会合の資料に不適切な書き換えが計80カ所あったことを明らかにした。規制委は「審査の信頼関係が崩れている」とし、資料を整理して再提出するよう求めた。 書き換えを巡っては2月の審査会合で、原電が2012年に行った掘削調査記録のうち17カ所で、従来「未固結粘土状部」としていた部分が「固結粘土状部」となっていることなどが指摘された。 原電が総点検した結果、別の資料で新たに42カ所の書き換えが判明。さらに17年12月と、18年11月の審査会合の資料にもそれぞれ3カ所、18カ所見つかった。いずれも肉眼での観察結果を、顕微鏡による観察結果に書き換えていた。 原電は「敦賀原発では多数の破砕帯が論点となっており、総合的な検討ができる