「デジタルアーカイブ」 「ミュージアムの DX」のゴールはどこ?(後編) 東京富士美術館 学芸課長 鴨木年泰 前編から読む では美術館が収蔵品データベースを整備し、収蔵品のデジタルアーカイブ化を推進すると何ができるようになるのでしょうか。これまでよく耳にしたのは、デジタルアーカイブ化により広報的な効果がある、また、検索によって作品の所在や情報を簡単に知ることができるようになる、などです。果たしてこれがデジタル化のゴールなのでしょうか。 東京富士美術館では2020年8月にジャパンサーチが正式公開された際に連携機関として参加しました。そして、2022年8月29日から2023年7月15日まで設備改修工事のための約1年間の長期休館をするにあたり、ジャパンサーチのギャラリー機能を使ってオンライン展覧会をリリースしました。コロナ禍をきっかけに話題となった「おうちミュージアム」参加プログラムとして、これ