函館市と市内の研究機関や漁協などが連携し魚類の養殖技術確立を目指す「函館市魚類等養殖推進協議会」(会長・嵯峨直恆函館国際水産・海洋都市推進機構長)が、新年度の事業計画を発表した。3年目となるキングサーモン(マスノスケ)の完全養殖事業は、飼料開発や魚病対策などの事業化研究に取り組む。コンブ養殖研究は完全養殖の確立を進める。また、新年度からは成育不漁のウニの畜養試験に取り組み、年2回の出荷を目指すとしている。 今年度のキングサーモン養殖研究は、南かやべ漁協管内の定置網で63匹(雄50匹、雌13匹)の天然キングサーモンを入手。成熟した天然魚46匹(雄42匹、雌4匹)を使い3万2000粒の人工授精を行い、約9000匹がふ化に成功した。3月現在、市国際水産・海洋総合研究センター内の水槽で約8000匹の稚魚を飼育している。 昨年7月には、大森浜沖約1・5キロの地点に10メートル四方、深さ8メートルの浮