僕はいままで、小説を読むということの楽しみは、作者の言いたいことを受け止めて理解することにあるのだと思っていた。実際物語を読んでいる最中にもそういうことを考えながら進めて行っていると思う。でも、物語を読んで自分がどう感じるか?ということのほうが、実は大切なことのだろうと思いはじめている。その感じたことが、作者の言いたいことと違っていたり、実際には文面に書かれていないことだとしても、感じたことととしては事実のはず。例えば他人にちょっと話して、否定されてたとしても。僕か感じたという事実変わらない。否定されるのがイヤだから、たぶん感想を話したたりなんかめったなことではしないのだけれども…。本当は作者が何を伝えたかったのかなんて、どうでも良いことのはず。大切なのは、どう感じるか。そして、なぜそう感じたか、自分自身と物語を考察することだと思う。どういうものが自分をどういう気持ちに変化させるかが判れば