坂本花織とともに日本初の世界選手権連覇 フィニッシュとともに、氷上にそのまま倒れこんだ。その姿は大会における日々を象徴していた――。 3月25日、世界フィギュアスケート選手権(さいたまスーパーアリーナ)の男子フリーが行われ、宇野昌磨が優勝した。 昨シーズンのこの大会でも優勝している宇野は、今回、女子で優勝した坂本花織とともに、日本初の世界選手権連覇を達成した。 たどり着く過程は、決して簡単ではなかった。 3月21日の公式練習後、宇野は調子が上がっていないことを明かした。 「(昨年11月の)NHK杯前に匹敵するほど、今年一ひどいと思います」 「先週くらいからです。先々週ぐらいまではふつうにできていたんですけれど、先週くらいから、あまりにもひどくなりました」 宇野が指していたのはジャンプだった。特定のどれ、というわけではなく、全体として調子が落ちていったのだという。 その翌日にはアクシデントに