2度にわたる読者への挑戦状、推理合戦、明かされる意外な犯人と動機――。中国の作家、陸秋槎(りくしゅうさ)さんのデビュー長編『元年春之祭(がんねんはるのまつり)』(稲村文吾訳、早川書房)は、中国語で書かれた「華文(かぶん)ミステリー」の最新形だ。麻耶雄嵩(まやゆたか)さんら日本の新本格ミステリーに影…
「論理のアクロバット」が好きです。 今まで見ていた世界が、ラストでグルリと見え方が変わるような感覚を与えられるロジックの綱渡り。 その感覚が欲しくてミステリを読んでいます。 たとえばフレドリック・ブラウンの『叫べ、沈黙よ』。 「森で木が倒れるとき、すごい音がする。だが、誰も聞く者がないところで木が倒れてもそれは音がしたと言えるのか」という問いかけからこの短編は始まります。 ある男の妻と使用人がコンクリートの燻製室に閉じこめられて死んだ。 妻の弟は、男が二人が浮気していると思ってわざと閉じこめて殺したんだと言いはっている。 ところが男は耳が聞こえなかったから、妻と使用人が閉じこめられていることに気づかなかったと言う。その言い分が公的には認められて、男は罪には問われなかった。 扉の向こうで妻が必死で助けを求めている声も、耳の聞こえない男しか住んでいない家では、無音と同じだったのだ。 ところがー
拳銃で撃たれたが、たまたま上着の胸ポケットに『ダールグレン』上下を入れていたので命拾いした— 殊能将之さん (@m_shunou) 2012年1月5日 誰かが死んだと聞いても記事を書くタイプでも無いんだが、今回は書いてみたい。 Twitterでもフォローしてたのに気づかなかった...。 ミステリー作家の殊能将之(しゅのう・まさゆき)さんが、2月11日に亡くなっていたことがわかった。 本名、死因は公表していない。49歳だった。告別式は近親者で済ませた。 1999年、「ハサミ男」でメフィスト賞を受賞し、デビューした。覆面作家として、個人情報を明かさずに活動。鋭利で知的な文章と博識が評価され、代表作に、「美濃牛」「鏡の中は日曜日」「子どもの王様」がある。http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20130330-OYT1T00614.htm 今
タック&タカチシリーズは非常に屈折した・泥臭い恋愛モノだよなぁ、と。 うん、体裁としてはミステリなんだけど、このシリーズを高く評価する人は多分ミステリとして読んではいないと思う。 彼女が死んだ夜(’96) 2年生・夏の事件 麦酒の家の冒険(’96) 2年生・夏の事件 慰安旅行 仔羊たちの聖夜(’97) 2年生・冬+1年生・冬の事件 スコッチ・ゲーム(’98) 回想1 依存(’00) 回想2 (作中の時系列と刊行順・年) 「彼女が死んだ夜」については「普通の長編推理小説」だと思っておいてとりあえず問題ないです。 タック・タカチ・ボアン先輩・ウサコの4人組もこの時点で登場。 自己中心的な振る舞いで犯罪を犯す人、それに振り回される人、という題材はこの時点から現れていますが、「タックとタカチのお話」という臭いはまだしません。 「麦酒の家の冒険」は、前作で仲間を喪った痛みから立ち直るために、と
最近僕の周辺では、 西澤保彦の『タック&タカチ』シリーズが話題になってるのですが、 みなさんは読んだことあるでしょうか?*1 京極夏彦や森博嗣らと同時期にデビューし、 SFパズラーミステリで人気を博した西澤先生が書いた、 大学生4人の安楽椅子探偵小説のシリーズなのですが*2、 これが単にミステリとしてだけではなく、 青春ドラマや家族の悲劇 をテーマとした小説としても素晴らしいのです。 そんな訳でいろいろな人に勧めているのですが、 シリーズ物なのに出版社が別々だったりして、 「どの順番で読めばいいかわかりにくい」 と、いずみのさん(id:izumino)言われたので、 初読者にも分かりやすいように、 順番を示しつつ簡単に紹介してみたいと思います。*3 1.彼女が死んだ夜 彼女が死んだ夜 (角川文庫) 作者: 西澤保彦出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2000/05メディア: 文庫購入:
ぶるない @blu_kni この台詞が一人歩きしている感のある真田さんでさえ、1回しか言っていない。 RT @domonk13: 1度は言ってみたい台詞「こんなこともあろうかと」 2010-04-29 18:11:17 前野[いろもの物理学者]昌弘 @irobutsu 「こんなこともあろうかと」の元祖はイデ隊員だと思うが(^_^;)。 RT @blu_kni: この台詞が一人歩きしている感のある真田さんでさえ、1回しか言っていない。 RT @domonk13: 1度は言ってみたい台詞「こんなこともあろうかと」 2010-04-29 18:15:00 銅大 @bakagane 「初歩的なことだよワトソン君」も、実際には原作で言う場面はないのでしたっけ? なんだか、言葉というのは一人歩きするものですね。 RT @irobutsu 「こんなこともあろうかと」の元祖はイデ隊員だと思うが(^_^;
『四つの署名』を児童書として出す時、もっとも気になるのは、やはりホームズのコカイン癖だろう。これについては、パシフィカ版《シャーロック・ホームズ全集》の巻末のエッセイ(ジョン・マレー版『四つの署名』の序文の翻訳)でも、グレアム・グリーンがこう述べている。 今日、いったいどんな人気作家が、読者からの抗議を受けずに、主人公をこれほど大胆に麻薬常習患者として描くことができようか? 現代は寛容な世界になったとはいえ、それはただひとつの方向においてのみなのである。(深町眞理子訳) ぼくも、大人向けの翻訳を最初に読んだとき、もっとも衝撃を受け、だからこそ、それまで以上に好きになったのが、この退廃的なホームズ像であった。児童書としてこれを提示する方法のひとつは、当時のイギリスでは、コカインは違法ではなかったという説明であろう。日暮まさみちの講談社青い鳥文庫はこれをとっている。 たしかに、百二十年後のいま
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く