コンビニ業界で圧倒的な強さを誇る「セブンイレブン」を展開するセブン&アイ・ホールディングスと「ユニクロ」を手掛けるファーストリテイリング。こうした流通業の巨人たちを“超えた”作業服販売チェーンがある。全国に700店舗以上の作業服・作業用品店を展開するワークマンだ。 ワークマンの株式時価総額は約800億円で、セブンの50分の1ほど。にもかかわらず、株式時価総額を従業員数で割った「従業員1人当たりの株式時価総額」で比較すると、立場は逆転する。ワークマンの従業員1人当たりの株式時価総額は約3億6000万円で、セブンの10倍超、ファストリの約2倍の水準だ。 ワークマンは2013年、従業員1人当たりの株式時価総額を全社のKPI(重要業績評価指標)に設定した。「社員1人ひとりの力を最大限に引き出し、企業価値を高め、株主に報いたかった」(CIO=最高情報責任者の土屋哲雄常務取締役)。今は従業員1人当たり
イノベーションを起こすためのICTにおける“武器”にはどんなものがあるのか。最近登場した技術やサービスの多くは、「第3のプラットフォーム」と呼ばれる、クラウド、ビッグデータ、モバイル、ソーシャルの4領域に関連する。しかも、それぞれは組み合わさることで威力が何倍にもなっている。技術の詳細はさておき、「何ができるのか」を押さえれば、他社との差異化を生む新しい組み合わせが見えてくる。 「従来は思いもしなかった、または、やりたくても何らかの壁があって実現できなかった手法によって、企業価値を向上させること」―。pp.16-17で示した、本冊子におけるイノベーションの定義だ。この手法には様々なものがあり得るが、最有力候補は間違いなく情報通信技術、すなわちICTである。安倍晋三政権においても、成長戦略の“武器”としてICTを位置付けている。 ただ、ひと口にICTと言っても幅広い。様々な技術やサービスが日
約4300万人が利用するICカード乗車券「Suica(スイカ)」の乗降履歴が、今月からJR東日本によって市場調査用データとして販売され始めた。 JR東は「名前などは匿名化している」として、利用者に販売の事実を説明していなかった。国土交通省は個人情報保護法に抵触する可能性がないかJR東から事情を聞く一方、「事前に利用者に説明すべきだった」と注意した。企業の熱い視線がビッグデータに注がれる一方、プライバシー保護については明確なルールがない状態だ。 提供データは、私鉄を含む首都圏約1800駅の利用者の性別、年齢、乗降日時。定期券として使う客の場合も氏名や住所は除き、IDで個々のデータを識別する。日立製作所が購入し、駅ごとの集客力や客層を分析の上で販売。情報料は最低で年500万円になるが、「企業のマーケティング戦略に役立ち、需要は大きい」と説明する。
次の記事 やがて訪れるデータ・エコノミー社会の将来像〜ビッグデータだけでは見えない情報社会の真実〜[第4回]田端信太郎氏「データがもたらしたメディアビジネスの変革」(2) 2013.03.18 データ・エコノミー社会における人の情報接触と消費活動の変化について、メディア・広告ビジネスの視点から読み解きを試みるべく、NHN Japan(株)においてコミュニケーションサービス「LINE」の広告ビジネス開拓などを取り仕切る田端信太郎氏(執行役員 広告事業グループ長)にお話をうかがいました。 データ・エコノミーをドライブするのは何か 田端氏:PONTAのようなポイントカードビジネスなどによって、購買履歴のトレーサビリティーが進んでいった先には、データ・エコノミーといえるような世界が将来的にはあるような気がします。 ただ、成立するまでに「いま、ここ」からどれくらいの距離があるかというのがよく分からな
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 今年の米大統領選挙でバラク・オバマ大統領の再選に大いに貢献したのは、オバマ陣営のIT部門だった。この「オバマのギークチーム」をめぐる話題は、なかでもビッグデータ活用について大きな反響があったようだ。 12月に入ってからも、TIMEやMIT Technology Reviewなどが、この話題に焦点をあてた記事を掲載している。とくにMIT Technology Reviewは、オバマ側だけでなくロムニー陣営の取り組みも取材。雑誌(のウェブ版)としては破格のボリュームで、両者のアプローチの違いなども描いた。 この記事をどこまで簡潔に紹介できるか少し心許ないが、興味深かった点などを可能な限り書きだしてみたい。 選挙資金集めも「クラウドソーシング
Yellow, an asset financier for solar energy and digital devices in Africa has raised $14 million series B funding in a round led by Convergence Partners with participation from the Energy Entrepreneur Fisker, the electric carmaker founded by the Danish auto designer Henrik Fisker, is gearing up to enter the Chinese market where competition is increasingly cut-throat, following in the footsteps of
矢野経済研究所は4月24日に「ビッグデータ市場に関する調査結果 2012」を発表しました。この発表によると、2011年の日本国内市場規模は1900億円。これが2020年までに1兆600億円規模まで成長するとしています。 市場成長は2011~2014年まではデータ分析サービスを中心に成長。実際にGoogleやIBMなどのグローバル企業も、日立やNECなどの国内IT企業もデータ分析関連のサービスを発表しています。2015年前後はこのデータ分析を経営に活かすことが本格化し、複数の企業がデータを共有して利用するようにもなってくるとのこと。LOD(Linked Open Data)が一般化してくるという予想でしょう。そして2017年にはスマートシティを中心に、社会コストを改善するサービスに発展していくとしています。
「ビッグデータ」という言葉が“バズワード”となって、世間を賑わせている。そもそもビッグデータとは何なのか。明らかに、ビッグデータは単に大きなデータを指しているものではない。ビッグデータとは、むしろ新しいデータ活用を進める活動を指している。 その背景には、これまで解決できなかった課題を解決可能とする新しいテクノロジと、データが爆発的に増えデータの潜在的な価値が以前より高まっていることが挙げられる。しかし、その言葉やコンセプトは、本当に情報システム部門の部員の腹に落ちているのか。 残念ながら「ビッグデータは、うちの会社には関係ないよ」という情報システム部員も少なくない。また、ベンダーにしても、こうしたユーザーの声に順応するかのように「ビッグデータは関係ない」とし、自らのビジネスチャンスを見逃している場合もみられる。 これは由々しき事態である。なぜならビッグデータは、これまでの常識を覆す、新しい
本連載では、情報システムの次代を担うITの7大トレンドを順次紹介していく。今回は、分散処理の徹底によって超高速化を狙う最新の「バッチ処理」技術を見ていこう。 【分散バッチ処理】 Hadoop型の分散処理で、バッチを超高速化 銀行の勘定系システムなどに採用され、古くからよく知られるバッチ処理は、今や、情報システムの最先端分野だ。多くのコンピュータメーカーが提供していた独自仕様のメインフレームから現在主流のパソコンサーバーに至るまで綿々と続くバッチ処理をオープンソース・ソフトウエアに委ね、しかも分散処理を徹底することが大きなトレンドになりつつある。 西鉄ストアは、オープンソースの分散バッチ処理ソフト「Hadoop(ハドゥープ)」を使った基幹業務システムを2011年9月末に稼働させる。店舗から集まるPOS(販売時点情報管理)データの集計・分析から会計までを担うシステムで、「4~5時間を要していた
『MarkeZine』が主催するマーケティング・イベント『MarkeZine Day』『MarkeZine Academy』『MarkeZine プレミアムセミナー』の 最新情報をはじめ、様々なイベント情報をまとめてご紹介します。 MarkeZine Day
前回のコラムで、「Hulu(フールー)」などのネット映像配信の価値は、「配信」の部分でなく、検索・過去履歴・オススメ・ソーシャルなどといった「ネット独特のインテリジェンス」にある、ということを書いた。 このようにウェブの世界は、クラウドの中に存在するあらゆるデータを燃料として「インテリジェンス」を作り出す巨大な「発電所」の顔を持つ。そして、それを支える技術が、最近話題の「ビッグデータ」だ。 ビッグデータとは、膨大な量のデータを処理・分析し、その結果を業務に活用する仕組みのこと。金融など、定型的なトランザクションデータが膨大に発生する業界では、従来から自社内でそのデータを処理・分析して、株価の予測やオプション取引の価格づけなど、さまざまな目的に活用していた。 ところが、「ウェブ2.0」「クラウド」「ソーシャル」といった一連のネットの進化の中、ユーザーが生成するデータの増加、コンテンツのデジタ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く