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朝方の繁華街はそこらじゅうに夜の蝶が倒れているらしい。 夜の帳が下りてから蝶は水を得た魚のようにひ... 朝方の繁華街はそこらじゅうに夜の蝶が倒れているらしい。 夜の帳が下りてから蝶は水を得た魚のようにひらひらと舞い始める。頬がこけたおっさんや前にお腹の突き出た若社長を名乗る男性、どんな相手にも蝶は鱗粉を撒き散らしながら明日へ続く夢を与え続ける。蝶は自らの身を鰹節を削るかのように薄く薄くそぎ落としていく。 「夢を与える仕事だから。私のことは放っておいて」 蝶は羽根を広げ、優雅に舞いながらそう言った。 * 「だからさ、倒れている蝶に話しかけるわけよ。ここで眠ったら危ないですよって」 ネズミはチーズが入った大きなコッペパンにかじりついた。 「だってね、無防備じゃない?綺麗な蝶が倒れているんだもの。やっぱり誰かが手を差し伸べなくちゃ」 ネズミは小さな口を忙しなく動かしながらパンとチーズを咀嚼している。モシャモシャ音を立てて食べるネズミはなんて下品なのかしらとウサギは紅茶をすすりながら思っていた。ネズ
2015/07/18 リンク