福井県などの住民は、去年とおととし、関西電力の美浜原発3号機と高浜原発1号機から4号機について、設備の経年劣化に加えて巨大地震への耐震性が不十分で重大な事故が起きる危険性があるなどと主張して、関西電力に対し、運転しないよう求める仮処分を、それぞれ申し立てました。 これについて、福井地方裁判所の加藤靖裁判長は29日、決定を出し、この中で、原発で想定される地震の揺れの強さについて、「原子力規制委員会の判断などに見逃しがたい誤りや欠落は見当たらない」などと指摘し、このうち美浜原発3号機については、震源となる活断層との距離が1キロ以上離れているとした上で「震源に極めて近い場合にあたらないとした判断は、不合理とは言えない」としました。 老朽化した原発の危険性についても、「経年劣化を保守的に想定した上で耐震安全性評価を行っていて、規制委員会の判断は合理的だ」などと指摘しました。 また、避難計画に不備が