サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
おみそ汁
aeneis.jp
タイトルは Quod erat demonstrandum. の省略形です。 語彙と文法 「クゥォド・エラト・デーモンストランドゥム」と読みます。 quod は関係代名詞 quī,quae,quod の中性・単数・主格です。この文では接続詞プラス代名詞として使われています。「そしてそれは」と訳せます。 erat は不規則動詞 sum の直説法・未完了過去、3人称単数です。 dēmonstrandum は「証明する、明示する」を意味する第1変化動詞 dēmonstrō,-āre の動形容詞、中性・単数・主格です。「証明されるべき」という意味です。 主語のQuod(中性・単数・主格)と「性・数・格が一致」します。この文は「動形容詞の人称表現」の例です。 「そしてそれは(quod) (この証明を行うまでは)証明されるべき状態として(demonstrandum)あった(erat)」というのが直訳で
「芸術」という言葉は、art (アート)の訳語として明治時代に生まれたが、カタカナの「アート」とともに今ではすっかり日本語の中にとけ込んでいる 。 「芸術」に関する英語の格言に、Art is long, life is short. がある。一般に「芸術は長し、人生は短し」と訳される。これはギリシアの医学者ヒッポクラテス の言葉とされ、そのラテン語訳は Ars longa, vita brevis. として伝わる。その英訳が、Art is long, life is short. ということになる。このうち、英語の art (アート)はラテン語の ars (アルス)に対応し、日本語では「芸術」と訳される。 しかし、ラテン語の ars はギリシア語のテクネー に相当し、本来は「芸術」というより、自然に対置される人間の「技」や「技術」を意味する言葉であった。たとえば、英語 art の形容詞形
「芸術」という言葉は、art (アート)の訳語として明治時代に生まれましたが、カタカナの「アート」とともに今ではすっかり日本語の中にとけ込んでいます 。 「芸術」に関する英語の格言に、Art is long, life is short. というのがあります。一般に「芸術は長し、人生は短し」と訳されます。出典はギリシアの医学者ヒッポクラテスの言葉とされ、そのラテン語訳が Ars longa, vīta brevis. (アルス・ロンガ・ウィータ・ブレウィス)です(→ Vita brevis, ars longa.)。 しかし、ラテン語の ars はギリシア語のテクネーに相当し、本来は「芸術」というより、自然に対置される人間の「技」や「技術」を意味する言葉でした。たとえば、英語 art の形容詞形 artificial は、「わざとらしい」とか「人工的な」という意味をもちますが、その反意語は
知識と科学 「知識」は英語でknowledge という。これは「知る」を意味する動詞 know の名詞形である。knowledge を用いた英語表現に「知識は力なり」(Knowledge is power.)というのがあるが、これは、Scientia est potentia.(スキエンティア・エスト・ポテンティア)というラテン語の英訳である 。この表現をホームページの「ラテン語格言集」に掲載したところ、高校生から次の質問を電子メールでいただいた。 Q. ラテン語のscientiaと英語のscienceには何かつながりがあるのですか。スペルから二つの単語につながりがあるというのは想像がつくのですが。 この質問者は、なかなか鋭い勘をしておられる。science(科学)の語源はラテン語のscientia(知識)であり、scientia(スキエンティア)はscio(スキオー=知る)の派生語である
英語のlifeという言葉は、日本語では「生活」とも「人生」とも訳すことが出来るが、これら二つの日本語は似て非なるものである。たとえば「便利な生活」と言うが、「便利な人生」とは言わない。 一般に、理工系の学問は「便利な生活」の実現をもたらすが、人文系の学問、特に「文学研究」は、その実現に寄与することを直接の目的とするものではない。むしろ文学は、他の芸術とともに、人間の生き方、すなわち「人生」の意味を深く問おうとする。無論それぞれの学問の方向は、互いに背を向けあうものではなく、もちつもたれつの関係にあるわけで、どちらか一方のみで、私たちの生活や人生が豊かになるとは思われない。 一方、life には「命、生命」という意味もある。たとえば、life saver と言えば「救命具」を意味している。また、with life という表現は「元気よく」と訳せるように、life は「元気」という意味も含意す
第一位は Veritas (真理)でしょう(主観による)。ハーバード大学の標語はこの一語です。veritas を用いた大学のモットーとして「真理は汝らを自由にする」(Veritas liberabit vos. )や「真理は勝つ」(Veritas vincit. )なども知られます。 veritas を別のキーワードと並列させるパターンもあります。たとえば、Veritas et Justitia (真理と正義)など。イェール大学の校訓は Lux et Veritas (光と真理)となっていて、ハーバード大学より Lux (光)が一つ多いわけですが、「真理」とならび「光」という言葉も宗教的な意味もこめて校訓によく使われます。 実例を挙げると、 Fiat lux. (光あれ)──カリフォルニア大学、In lumine tuo videbimus lumen. (汝の光のなかに我らは光を見出すで
「レクゥィエスカト・イン・パーケ」と読みます。 requiescat は「休む、休息する」を意味する第3変化動詞requiesco,-ere の接続法・能動態・現在、3人称単数です。 主語は「死者」を想定しています。接続法が使われるため、命令のニュアンスを帯びます。 in は奪格支配の前置詞です。 pāce は「平和、平穏」を意味する第3変化名詞 pax,pācis f. の単数・奪格です。 in pāce は英語のin peace と同じく、「平穏の内に」、「安らかに」を意味する副詞句です。 「かの者は(=死者は)平穏の内に休息するのがよい」というのが直訳で、「(死者は)安らかに眠りたまえ」と訳せます。 主語は3人称単数であれば性は問いません。 R.I.P.の省略形で墓碑銘に刻まれます。
ラテン語の独習を支援するサイトです。1000を超えるラテン語の名言名句の解説、ラテン語講習会のご案内、西洋古典の紹介など、ラテン語に関する情報満載です。ラテン語文法を学べば、あなたもカエサルやウェルギリウスの作品を原文で読むことが可能です。 1.生涯 概説 コルネリウス・ネポスの生涯についてあまり詳しいことは知られていない。大プリニウスによれば「パドゥス川(現ポー川)のほとりに住む人」と言われ(『博物誌』3.127)、北イタリアのティキヌム(現在のパヴィア)あたりの出身と推定されている。生涯の大部分をローマで過ごしたものの政治には参加せず、もっぱら文筆業に勤しんだ模様である。作家として多産ではあったが、現在では『英雄伝』として知られる本書(原題は『著名な人物について』)とごく僅かの断片が伝えられるのみで、その他の作品はすべて失われている(失われた作品については後述)。 ネポスは内乱の渦中に
ローマ字読みをする。 原則1: 発音のルールは「ローマ字読みする」ということです。 amor(愛)は「アモル」と発音します。(太字の部分にアクセントがあります。)rosa(バラ)は「ロサ」と発音します。ラテン語でs の文字は常に「サ行」の子音 s の音です。つまり「ロザ」とにごりません。例:sanctus (神聖な)は「サンクトゥス」と発音します。 Caesar(カエサル)、Seneca( セネカ)と発音します。Caesar の発音もシーザーとはせず、カエサルと読みます。カエサルは『ガリア戦記』の作者です。シーザーは英語読みです。つまりラテン語の場合 c の文字は 「カ行」の子音[k] と発音します。Cicerōは「キケロー」です。 また g の文字は必ず [g] となります。たとえば「私は」を意味する ego は「エゴ」となります。また、「私は考える」という意味の動詞 cōgitō は「
「ペル・アスペラ・アド・アストラ」と発音します。 perは前置詞で、「<対格>を通って」を意味します。 aspera は、「困難な」を意味する第1・第2変化形容詞 asper,-era,-erum の中性・複数・対格です。ここでは名詞的に用いられ、「困難」を意味します。perとあわせて「困難を通じて」と訳します。 ad は対格を支配する前置詞で、「<対格>の方へ」の意味を持ちます。 astra は「天、星座」を意味する第2変化名詞 astrum,-ī n. の複数・対格です。ad とあわせて「天へ」となります。 全体をまとめると、「困難を通じて天へ」と訳せます。 「困難を克服して栄光を獲得する」という意味、あるいは「困難を乗り越えて星のように輝く」と意味で解釈可能です。 音の響きが美しいです。 <補足> セネカの『狂えるヘルクレス』(Hercules furens)と呼ばれる悲劇があります
「ポスト・ヌービラ・ポエブス」と発音します。 post は対格を支配する前置詞で「<対格>の後、<対格>の後ろに」を意味します。英語でいえば、空間的前後関係を示すbehindと、時間的前後関係を示すafterの2つの意味を併せ持ちます。 nūbila は「雲」を意味する第2変化名詞 nūbilum,-ī n. の複数・対格です。 Phoebus は「太陽神アポロ」と「太陽」の2つの意味を持ちます。 動詞は省略されていますが、est(sumの直説法・現在、3人称単数)を補うと「雲の後(あと)に太陽(がある)」と訳すことができます。 「苦あれば楽あり」、「雨降って地固まる」などと意訳できます。 一方、post を空間的前後関係を示す前置詞ととれば、「雲の後ろに太陽(がある)」と訳せます。 雨を降らせる雲が空を覆っていても、私たちは太陽の存在を疑うことができないように、世の中を不正がいかに曇らせ
今日は英語の語源に絡めて、勉強とは何か、ということについてお話します。 『竜馬が行く』を書いた司馬遼太郎という作家がいます。司馬さんは中学時代に英語が大の苦手だったと告白しています。どうして嫌いだったかというと、先生に「ニューヨークってどういう意味ですか?」と授業中に手をあげて質問したところ、「そんな馬鹿な質問はするな」と怒鳴られたからでした。 先生にしてみたら、ニューヨークは有名な都市なので、そんなわかりきったことを質問するな、というつもりだったのでしょう。しかし、司馬さんは横文字をカタカナに置き換えておしまいというタイプの少年ではなかったのです。ご存知のように、「ニュー」は「新しい」という意味ですから、どうして「ヨーク」に「ニュー」がついたのかな?と思ったわけです。 それはちょうど、東京はなぜ東の京と書くのか?を質問するようなものですね。つまり、ここには言葉の歴史を尋ねる態度が見て取れ
ラテン語の独習を支援するサイトです。1000を超えるラテン語の名言名句の解説、ラテン語講習会のご案内、西洋古典の紹介など、ラテン語に関する情報満載です。ラテン語文法を学べば、あなたもカエサルやウェルギリウスの作品を原文で読むことが可能です。
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ラテン語入門 - 山下太郎のラテン語入門』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く