エントリーの編集
エントリーの編集は全ユーザーに共通の機能です。
必ずガイドラインを一読の上ご利用ください。
目を覆わないでいるには、覆っている手を別のことに使うしかない
記事へのコメント0件
- 注目コメント
- 新着コメント
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
- バナー広告なし
- ミュート機能あり
- ダークモード搭載
関連記事
目を覆わないでいるには、覆っている手を別のことに使うしかない
カイロの地下鉄。 両足と片腕のない男性が、左腕と足の切断部分を器用に使って、車内を移動してくる。 ... カイロの地下鉄。 両足と片腕のない男性が、左腕と足の切断部分を器用に使って、車内を移動してくる。 もちろん、電動車椅子などない。あっても、この町では使い物にならないだろう。 女性専用車両だけれど、もちろん咎める人はいない。 若い女性たちは、ケラケラとお喋りに夢中だ。 正直、気が重い。目を逸らしたいと思う。 日本なら「あるべきところ」に押し込められて蓋をされている風景が、むき出しになっている。 逃げるように、小声でドゥアーを呟く。身体が僅かにこわばる。 と、隣の女性が立ち上がり、男性に施しを与えた。 そこでふと、目が覚めた。 わたしも立ち上がり、施しを与える。 男はふてぶてしい態度で小銭を受け取り、視線も合わせないまま内ポケットにしまう。 少しだけ、楽になった。 グロテスクな光景、悲惨な風景には、誰でも目を覆いたい。なかったことにしたい。 しかし、その目を覆っているものは何か。 わたし自身の