11月26日にオープンした伊東豊雄氏の新作「茨木市文化・子育て複合施設 おにクル」を見てきた。人づてに何やらすごいものができたと聞いていたのだが、オープンして2週間たっても建築的な情報がほとんど流れてこない。ならばBUNGAの出番、と行ってきた。 愛称の「おにクル」は公募で決定した。命名者は6歳。茨木市内の様々な場所で目にする鬼のキャラクター「いばらき童子」を見て、「怖い鬼さんですら楽しそうで来たくなっちゃうところ」という意味を込めたそう。確かに、この施設なら鬼も来る…(写真:宮沢洋) 結論から言うと、「何やらすごい」ではなく、確実にすごい建築だった。筆者のような50代以上の建築関係者は、きっと伊東氏が設計した「せんだいメディアテーク」(2000年竣工)を思い起こすと思う。あれが出来上がったとき、大きな感動と共にどこかで感じた“スッキリしない感”が、四半世紀を経てここで解消される感じがする