感情を殺す仕事 - シロクマの屑籠

猫を殺す仕事 作者: 小島アジコ発売日: 2015/11/28メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 上記作品とはちょっと違う話だけど、ふと、思い出したことを。 子どもははじめ、言葉や理性にもとづいて振る舞うのでなく、本能と感情にもとづいてコミュニケーションする。喜怒哀楽、すべての感情が子どもの内からあふれ出る。 だが、その子どもの豊かな喜怒哀楽が、親の子育てによって、そしてその親の子育てのかたち自体を規定する現代的な文化と風習によって、削られ、叩かれ、整形されていく。だいたい小さい方向に。 その喜怒哀楽を削って叩いて整形するプロセスを、ある人々は「社会化socialization」と呼ぶし、それは間違っていない。現代社会の習いによれば、子どもの豊かな喜怒哀楽が、身体と同じように大きくなっていくことはあってはならないし、もちろん親もそのような成長を望んでもいない。

[dentpetal]

ここに語られているのは今の毒親論が解体中の案件なのでは。今の子育て論の流行りはこの論の先の、アンガーコントロールとかアドラー心理学とかで、自己肯定感の醸成が主眼だし。

[Ta-nishi]

"感情を！　意識的に！　取り扱う！　だなんて！"←鬱病になったとき、感情を意識的に取り扱うことの不可能さを知ったので、それ以来悲しい気持ちになったときは悲しいまま、無理しないようにしている。

[chambersan]

「感情コントロール≠抑圧」現代人が習得しなければならない社会性は感情の適切な発露方法。感情によって相手をコントロールしようとするのが問題であって、この論旨だと自然至上主義に読めてしまってなんだかなぁ

[noribealive]

核家族って言葉にひっかかる…けれど、難しい言い回しで、ちょっと理解できなかった。もう少し砕けた文章で読んでみたいなぁ。

[NAPORIN]

“感情を整形していくプロセスは、みようによっては酷薄。150年ほど前の西洋のように肉体的折檻によって整形していくのもたいがいだが、真綿で首を絞めるような「秩序だった教育」プロセスも、これはこれでたいがい”

[raf00]

人それぞれの「かくあるべき」に対して、現実としての「そんなうまくいくもんじゃない」が、想定もコントロールもできない形で各家庭に訪れるものなので、気に病むべきではないんじゃないすかね。

[houyhnhm]

違うなあ。

[ueshin]

虐待は、親の抑圧していた感情を子どもに見るから、抑えようとしておきる。まさに自分の感情の抑圧のしかたが再現される。寛容に感情に接せられない顛末。

[netcraft3]

激情を殺す機会も必要であったり社交辞令も存在するし、電車の車内などの公共空間も「静かにしていなさい」と育児することが大事だったりするので、感情を殺す場面もあることは学んでいった方が良いと思う。

[Nihonjin]

育児は子供への感情労働。／これ親が成熟してないのに高度な感情管理を課されて大変だというよりむしろ単に「狭い家ではまともな子育てはできない」ということでは。親は自己コントロールの檻に入れとけという話だね