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おみそ汁
nisinao.hatenablog.com
novelcluster.hatenablog.jp 上記の企画に参加させていただきます。去年書いたもの二編に、もう一遍追加して3300字程度。三人称と二人称で綴るという変則的な構成なのですが、よければ。 桜の木の下の少女 桜の木の下に死体が埋まっていることは誰もが知っている。誰もが知っていて、誰もがそう思っていれば、その通りになることも知っている。 死体はすでに骨になっている。雨と土と微生物がその身体を融かし、桜の木の根が彼女を吸い、ほんのりと赤い花を咲かせる換わりに、彼女自身は真っ白の綺麗な骨になる。 もちろん埋まっているのだから、彼女は土で茶色く汚れているけれど、水流で汚れを落とし、磨くように拭いてあげれば、すぐにその美しさを取り戻す。 白い制服を着た少女が桜並木を歩いている。風は冷たく、まだ桜の花は咲いていない。それでも少女は桜の木を眺めながら、ほんのりと赤い桜の花を想像しながら、
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