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我々の日々の半分は地球の暗い部分で過ぎる──『失われた夜の歴史』 - 基本読書
失われた夜の歴史 作者: ロジャー・イーカーチ,樋口幸子,片柳佐智子,三宅真砂子出版社/メーカー: インタ... 失われた夜の歴史 作者: ロジャー・イーカーチ,樋口幸子,片柳佐智子,三宅真砂子出版社/メーカー: インターシフト発売日: 2015/01/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (8件) を見るじっくりと考えてみるまでもなくこの世界において夜は──「半分」を占めている。であればこそ、夜を抜きにして語られた歴史は本来の歴史の半分しか語られていないといえる。本書『失われた夜の歴史』は、産業革命以前の「まだ、明かり(主に蝋燭)がそれほど多数に行き渡らず、高価だった時代」の中世ヨーロッパに焦点をあて、夜に人々がどのように生き、どのような行動が起こり、またどのような考えを抱いていたのかを様々な側面、一次資料から徹底的に洗いだした凄まじい力作である。 夜? 昔の人は寝てたんでしょ、と単純に思うかもしれない。もちろん、今とおなじく大半の人は寝ていた。覆しのようのない真っ暗闇の中で。強制的に執行され
2015/09/29 リンク