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学校と私:戦争の影背負った「先生」=ノンフィクション作家・保阪正康さん - 毎日新聞
保阪正康(ほさか・まさやす)さん 終戦の翌年、北海道八雲町で国民学校(翌年から小学校)の新入生にな... 保阪正康(ほさか・まさやす)さん 終戦の翌年、北海道八雲町で国民学校(翌年から小学校)の新入生になりました。奉安殿(天皇の写真などを納めた建物)を、校長先生が一人ハンマーで壊していたのが、入学した春でした。軍国教育を受けていないので、上級生に「歴代天皇の名前も言えないのか」とからかわれました。戦争の名残に満ちていたこの時期が私の原点です。 4~6年時の担任だった当時30代の先生が、読書や文学の喜びを教えてくれました。「小説は生きる知恵を与えてくれる」と武者小路実篤や伊藤左千夫の作品を勧めたり、音読は「芝居のせりふのように読んでみろ」と指導したり。先生は、たまに授業を自習にして、児童の前で窓の外を眺めていた。涙がほおをつたっていました。軍隊時代に戦場で失った友人を思い出していたと、後に知りました。
2018/01/21 リンク