諫早湾訴訟：高裁で和解協議再開 国と漁業者の妥協、焦点 | 毎日新聞

国営諫早湾干拓事業（長崎県、諫干）を巡り、国が漁業者に堤防の開門を強制しないよう求めた請求異議訴訟の控訴審が２６日、福岡高裁（西井和徒裁判長）で結審し、和解協議が再開した。福岡高裁は双方の意見を聴いた上で、３月５日に協議の方向性を示す方針。諫干の和解協議は長崎地裁で開門しない前提で進められ昨年３月に決裂しており、今後どのような和解案が示されるかが焦点となる。 ２６日の和解協議では、国は開門しない代わりに有明海の漁業振興のため１００億円の基金を設ける案を、漁業者側は開門を制限的にするとともに、干拓地農地に被害が出た場合の補償や農業振興に充てる基金をつくる案を改めて示した。西井裁判長は双方に和解についての妥協点を尋ねたが、いずれも主張を譲らなかった。