特集ワイド：明治～昭和初期に活躍「化け込み記者」とは… 魅惑の「やり過ぎ」女性たち | 毎日新聞

「社会に出たら意外と周囲との違和感を持つ人は多いと知りました」と話す文筆家の平山亜佐子さん＝東京都渋谷区で2024年7月11日、和田大典撮影 「化け込み婦人記者奮闘記」は、明治から昭和初期に潜入取材を手がけた女性記者たちを描いた記録である。文字通り体一つでさまざまな場所に入り込み、実態を伝えてきた女性記者たち。後輩記者の一人として、彼女たちから学べることは？ 執筆にあたった文筆家の平山亜佐子さん（54）に尋ねた。 「ある女性記者が変装して潜入する『婦人記者化け込みお目み江まわり』という本を出していました。『化け込み』っていう言葉がお化けみたいで、もう最高って思いました」。東京都内の喫茶店で取材に応じてくれた平山さん、化け込みに関心を持ったきっかけを興奮気味に語る。本来は、素性を隠して別人を装うという意味だ。 「それで数々の化け込み連載を調べました。男女問わず、記者が変装していることにまずび

[kechack]

化け込み記事は「エンタメ的」な内容で、高級料亭や遊郭、有力者の邸宅で見聞きした暴露話などを取り上げた。各紙でブームになり、部数を増やすのに貢献したという…