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nix in desertis:書評:『南北朝時代』『隋』(中公新書)
・『南北朝時代』(会田大輔,中公新書,2021年) 中国の南北朝時代の概説書。講談社選書メチエの『中華... ・『南北朝時代』(会田大輔,中公新書,2021年) 中国の南北朝時代の概説書。講談社選書メチエの『中華を生んだ遊牧民』との違いは,あちらは鮮卑に焦点を当てつつ後漢代から北魏までの華北を扱っているのに対し,こちらは時代が南北朝時代のみで短い代わりに南朝も扱っている。北魏についての話題は似通っているが,当然あちらの方が濃い。両方読むのを勧める。北魏については主張が違うところもある。あちらの本では,魏の国号を採用し土徳をを採用したことについて,北魏が三国魏を継承する形をとったためと説明していたが,こちらは鮮卑は三国魏をも否定していて,火徳の後漢の後継王朝であることを示すため土徳の魏としたという説を採っている。 かたや南朝宋は東晋の時代にあった再統一への野望が薄れ,江南を本拠地とする諦めに沿った改革が進んでいく様子が描写される。西晋の滅亡によって伝統が失われたため,宮中祭祀等で”それっぽい新たな伝
2024/09/18 リンク