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「マンガとゴシック」第10回:楠本まき『KISSxxxx』論 後篇——日常という名の「不思議の輪」
「楠本まき『KISSxxxx 愛蔵版1 〈楠本まきコレクション〉』(小学館)」 『ゲーデル、エッシャー、バッ... 「楠本まき『KISSxxxx 愛蔵版1 〈楠本まきコレクション〉』(小学館)」 『ゲーデル、エッシャー、バッハ』の影響 前篇では、楠本まき『KISSxxxx』を「日常系ゴス」だの「ハッピーゴス」だの滔々と語ってきたが、今回はそのあたりをもう少し深く考察してみたい。つまりマーガレット・コミックス(ワイド版)第3巻の「作品かいせつ」にある、以下の頭を悩ませる文面をしっかり考慮に入れるということだ。 「巻末の『蟹のカノン』は、D. R. ホフスタッターの『ゲーデル・エッシャー・バッハ』を読んで以来ずっとかきたかったもので、『KISSxxxx』はこれをかくためにかいていたようなものです。蟹・かめの・亜樹良という登場人物の名前もそこからとりました。また「カノン」という概念は、『KISSxxxx』全体のテーマでもあります。」 難解をもって鳴る『ゲーデル、エッシャー、バッハ——あるいは不思議の輪』(以下
2022/12/31 リンク