サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
装丁を味わう
sokrates7chaos.hatenablog.com
「大学で数学は哲学になる」と主張する人がいる*1.特におもしろくもないし,適切な比喩とも思えないんだが,一部の頭がフワフワしている層や視野の狭い人々,数学を神聖なものに祭りあげたい何とかコミュニケーターなどには受けるらしく,ごくまれに信じている人がいる*2. ただ,実際問題,違いを説明しろと言われるとワリと困る.「リンゴとゾウの違いは何ですか」と聞かれているようなものなので,当然なのだが,「いや,見た目も大きさも全然違うじゃん」と言いたくなる.問題は「リンゴとゾウ」なら一目瞭然なのだが,「学問」は目に見えないので,どちらもわかっていない人には誰かが説明しないと違いがはっきりわからない点にある*3.「リンゴの触り心地はツルツルだし,ゾウも(牙が)ツルツルだから,きっと似たようなものだろう」と言う盲人のようなものである*4. この記事の目的は「数学と哲学の違い」という直観的には明らかだが,ちゃ
論理学とその周辺領域の本を並べてみた*1.この記事にあげる本は,何らかの形でわたし自身が手に取ったことのあるもの(読んだとは言っていない)に限定している*2.ただし,原語版は手に取ったことがあるが,日本語訳はそうではない,またはその逆という場合はある. すべての本に対してコメントをしきれていないので,周りからサボりを指摘されやすいように,公開しながら作業することにする.暫定でもコメントの終わった本には⛄をつけることにする(2022/08/07 追記). (2023/11/29 追記)本をいくつか増やしたが,いまいちいつ増やしたのか記憶にないものも多いので,そのあたりの細かい管理はあきらめた.せめて,今後,本に対するコメントを追記する場合は日付を明示する努力をする.(追記終わり) (2023/12/03 追記)「論理」に興味があるが「論理学」に興味があるか自信のない場合は次の記事に目を通すと
こんなツイートを見た. 論理学を勉強しようとして,論理哲学論考とかいう怪文書 (失礼) を手に取っちゃうの,ほんとうにかわいそう.— Masaki Haga (@silasolla) 2023年3月9日 『論理哲学論考』は哲学書として大事な本らしいが,「論理」を勉強したい人間が最初に手を出してよい本でないことは間違いない.こういうことを防ぐためにも次のような記事の更新をたびたびしてきた. sokrates7chaos.hatenablog.com しかし,この記事は単に論理学およびその周辺領域の本を並べてコメントしているだけなので,上記の事態を防げていないような疑惑が常々あった.「論理」の「何を勉強すればよいか」がわからんから「とりあえず,有名な本を手に取ればいいだろう」という発想をし,結果上記のツイートのような事態になるわけだが,「何を勉強すればよいか」について『論理学およびその周辺領域
この記事は 【速報版】 1+1=2 笑えない数学 - Sokratesさんの備忘録ないし雑記帳 や 【詳細版】 1+1=2 笑えない数学 ~笑わない数学の笑えない間違いの話~ - Sokratesさんの備忘録ないし雑記帳 へ寄せられた反応やコメントへの返信のための記事である。 sokrates7chaos.hatenablog.com sokrates7chaos.hatenablog.com 最初は 【詳細版】 1+1=2 笑えない数学 ~笑わない数学の笑えない間違いの話~ - Sokratesさんの備忘録ないし雑記帳 の中で返信するようにしていたのだが、本文が三万五千字を越えているのもあって、更新のたびに凄まじい時間がかかってしまう。そのため、反応やコメントへの返信については別記事に分けることにした。はてなブログのサーバーにも申し訳ないし。そのため、この記事は先の 【速報版】 1+1=
NHK で放映された『笑わない数学』という番組の次の回が話題になっていた. www.nhk.jp 企画意図としては「\(1+1=2\) という式を通して数学基礎論という分野を紹介する」というものだったのだが,怪しい説明や誤解を招く説明,端的に誤っている説明があった.というか,全体を通してそういうものがとても多かった.どう少なく見積もっても番組の内容の半分以上がそういうものになっている.正直,全然笑えない.笑わないのではなく笑えない. そういった説明に注意喚起を促し,簡単にだが訂正をするための記事を以前書いた.その記事は速報性を重視して書いており,「ここが怪しい」「ここが間違っている」ということだけを伝えることを目的としていたため,詳細や「具体的にどう直すべきだったのか」という点の記述が不十分であった.というか,一部わたしも素でまちがったこといくつか書いちゃった(訂正・取り消し線による削除済
2021年(この記事を書いている現在から二年前)に 『土偶を読む――130年間解かれなかった縄文神話の謎』 という本が話題になっていたことがあるらしい.正直,わたしはこの本を知らなかったのだが,サントリー学芸賞*1という名誉ある賞をもらったらしい. www.suntory.co.jp 賞をもらっている以上, 『土偶を読む――130年間解かれなかった縄文神話の謎』 はさぞかし素晴らしい本なのだろうと思いきや,土偶やその周辺領域の研究をしている考古学者たちには評判が良くないらしい.たとえば,次の横浜の学芸員の方の記事は『土偶を読む――130年間解かれなかった縄文神話の謎』の根本的な部分に対して批判を加えている. note.com 2023年4月に『土偶を読む――130年間解かれなかった縄文神話の謎』 に対する反論が主なテーマの『土偶を読むを読む』が発刊された. 土偶を読むを読む 作者:望月昭秀
NHK で放映された『笑わない数学』という番組の次の回が話題になっている. www.nhk.jp 企画意図としては「\(1+1=2\) という式を通して数学基礎論という分野を紹介する」というものだったのだが,いくつか怪しい説明や誤解を招く説明,端的に誤っている説明が散見された.というか,全体を通してそういうものがとても多かった.どう少なく見積もっても番組の内容の半分以上がそういうものになっている.正直,全然笑えない.笑わないのではなく笑えない. この記事はそういった説明に注意喚起を促し,簡単にだが訂正をするための記事である.NHK+ での配信期間が一週間のため,かなり急いで書いている*1.そのため,いくつかわかりにくかったり文献を引き損ねている場合がある.何らかの形で,わかりやすさや文献をしっかり引いたものを書くつもりではいるが「このあたりの説明は怪しい」ということを書いておくだけでも意味
この URL の記事は URL を変更しました.リダイレクトは面倒でしてません……. 新しいリンクはこちら→https://sokrates7chaos.hatenablog.com/entry/books-of-logic sokrates7chaos.hatenablog.com
最近,「実数は実在するが虚数は実在しない」とする人に絡まれることが多い.控えめに言って,どれも論理的に破綻しているのであるが,いちいち指摘するのにも疲れてきたので,ここにそれらへの反論をまとめておくことにする. いくつかの用語の説明 (数学的対象の)実在 虚ろな数論者 プラトン的な世界観 と アリストテレス的世界観 「実数は実在するが虚数は実在しない」とする人々の意見とそれに対する簡単な反論 実数には対応する物理的な存在があるが,虚数には対応する物理的な存在がないので実在しない 「実数には対応する物理的な存在があるが,虚数には対応する物理的な存在がないので実在しない」とする人々にやってほしいこと 実数は物理的な存在の抽象化によって得ることができるが,虚数にはそのようなことができないので実在しない 「実数は物理的な存在の抽象化によって得ることができるが,虚数にはそのようなことができないので実
という煽りタイトルで Texdoc を紹介する記事を書く宣言を何故かしてしまったので,書きたいと思います.後悔も反省もしている.たぶんみんな妖怪かスタンド攻撃のせい. この記事は TeX & LaTeX Advent Calendar 2020 - Adventar の 24 日目の記事です.23 日目は munepi さんの Markdown原稿からPandocしてLaTeX組版する本作り - Qiita という記事でした.明日は zr_tex8r さんの 徹底攻略! pxchfonを使いこなそう - Qiita という記事です. 多分このアドベントカレンダーの参加者の中で一番の素人です.なんか雪だるまが回転するのを眺めていたら参加してました(なにを言っているのか自分でもわかりません).なんで僕は TeX に詳しくないのにこのアドベントカレンダーに参加しているんだろう……. 前置きが長く
1. 導入 最近Twitter で「自然数全体から『同様に確からしく』自然数をランダムに選ぶことができる」と思っている方を見かける. 残念ながらそのような確率空間は存在しないという話を書く*1. 2.本論 まず, 数学的に確率空間を定義しよう. そのためにまず完全加法族を定義する. 定義( 完全加法族 ) \( \Omega \)を集合とする. \( \Omega \)の部分集合の族\( \mathcal{F} \)が次のi), ii), iii)の条件を満たすとき\( \mathcal{F} \)を\( \Omega \)上の完全加法族という. i) \( \emptyset, \Omega \in \mathcal{F}. \) ii) \(\mathcal{F}\)の元の族 \( \left\{ E_i \right\}_{i \in \mathbb{N}} \)を任意に取る. こ
[注意]さまざま考えた結果この記事をリバイバルすることにした.下の記事に移行中である.移した部分は徐々に消していっている.(2020/08/05 追記) この記事に元々書いてあった分の移行を完了したので,本文は全て消した*1.下のリバイバルした記事を読んでほしい. この記事にリンクを貼ってくれているサイトも多いようなので,この記事自体は残しておく.(2020/08/07 追記) sokrates7chaos.hatenablog.com *1:単にコメントアウトしただけなので,消した記事の文章をどうしても知りたい人は何らかの手段で私にコンタクトを取っていただければお見せする.
最近ゴジラの話ばかり書いてて, このブログの目的を見失いつつあります. 是非もないよね!(C.V.釘宮) 今回のテーマはこちらの記事から. 【中学数学】自然数に整数0が含まれないたった1つの理由 | マイ勉 : ¥0で使える中学生の無料学習サイト http://benkyo.me/%E8%87%AA%E7%84%B6%E6%95%B00/ えー...... なんだか残念な記事ですね...... 端的に言ってしまえば, 「自然数とは指を折って数えられる数である」と主張したいようなのですが, そうすると\(2^{10^{1000}}\)とかは全人類を集めても数え上げられないので自然数じゃないんですかね...... もっというと, 手が折られていない状態は\(0\)じゃないのかなぁ...... 揚げ足取りはともかく, 数学の世界には「自然数に\(0\)を含まない派」と「自然数に\(0\)を含む
こんばんは. 仮面の日曜数学者です. アオイホノオを見ながら「青春時代って痛々しいよね」とやっています. 今回は下の記事の続き. sokrates7chaos.hatenablog.com 誰にも望まれていない感はありますが, 中途半端で終わらせるのはやっちゃいけないとじっちゃがいっていたので, 書こうと思います. そんなわけで, もう一つの大きな柱「線形代数」編のはじまりはじまり. 今回の基準は次の通り. (1) 和書であること*1. (2) 「入門書」であること. すなわち前提知識が高校数学程度のもの. (3) ある程度の定評があるもの(つまり私が評判を聞いたことがあるか実際に読んだことのあるもの). (4)齋藤 正彦の『線型代数入門』と同程度の内容であると推測されるもの. 例によって最後の(4)は某先生のおすすめですね. と言いつつ, 自分が目を通したことのある線型代数の本は数冊
どうも仮面の日曜数学者です. 前回変な記事を書いたおかげでいろいろ吹っ切れて感じるままに記事書くかと開き直ったら気が楽になりました. ブログって元々日記を公開することで自己顕示欲を満たすためのツールですよねっ!←たぶん違う. さてさて, この前知り合いの日曜数学者が「難しい数学に手を出したいけど, どこから手を出せばよいかわからん」という発言を某生放送でしていて「あぁ, なるほどな. 好きなところから手を出せばいいと思うんだよな. でも, 数学の世界広すぎてどこから手をだせばいいかわからんのも一理あるな」という感想を抱いてたのですが, そんな折, 某W大のセンセイ某SNSで「数学書を軽く読むのに必要な基礎力は『微積分』と『線形代数』である」という趣旨の発言をされていて, 「なるほど確かに. 何から始めればわからないマンはその辺からやればよいのかぁ. じゃあどういう本を読めばいいかのまとめと
この記事は日曜数学 Advent Calendar 2015 - Adventarの4日目の記事です. 3日目:月の明るい部分の面積を求める:このブロマガの名前は? - ブロマガ こんにちは. 最近,「数学」を趣味としている人が増えているそうです. 数学は紙とペンさえあれば何とかなるみたいなイメージがあるらしく, お金のかからない趣味を持とうという人が足を踏み入れるのだそうです. どう考えてもミスチョイスのような気がするのですが, まぁわからないでもないです(ちなみに, 本気で数学に取り組むと結構お金と時間がかかります. 本を手に入れたり, それを読んだり, 読んだことを自分なりに解釈をしたり, 数学の話を聞きに行ったり, そこであった人と飲みに行ったり......etc. ). そういった数学を趣味とする人々のコミュニティもたくさんあるようですが, その中に「日曜大工」とひっかけて「日曜
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Sokratesさんの備忘録ないし雑記帳』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く