「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」『コロナの時代の僕ら』著者あとがき｜Hayakawa Books & Magazines（β）

「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」『コロナの時代の僕ら』著者あとがき コロナウイルス（COVID-19）の急激な感染拡大により、EU最速で非常事態を宣言、3月10日からは全土にて外出制限を行っているイタリア。だが感染の爆発は想像を超えるスピードだった……。 イタリアを代表する小説家であり、物理学博士でもあるパオロ・ジョルダーノは、母国の混乱のさなかで何を考えたのか。世界26カ国で緊急刊行される彼のエッセイ『コロナの時代の僕ら』で綴られる切実で誠実な思索は、気づけば「コロナの時代」を生きざるを得なくなっていた世界じゅうの人々の道標になるはずだ。 日本でも緊急事態宣言が発令される今日、『コロナの時代の僕ら』に収録される著者のあとがき「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」を公開する。「まさかの事態」の訪れを拒めない僕らは、どう行動す

[voketer]

コレラ時代とは違うものな。考えてみればダ・ヴィンチは「見つめるだけでも不吉な」死体を解剖したことから文明の復興に貢献した。僕らは「考えるだけでも不吉な」事から時代を創造すべきか、それとも。

[gwmp0000]

2020

[noitseuQ]

病気が治ったとたん、そうした天啓はたちまち煙と化してしまうものだ。僕たちは今、地球規模の病気に……、パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけているところだ。真実の数々が浮かび上がりつつあるが、忘却…

[Shingi]

“義憤、遅れ、無駄な議論、よく考えもせずに付けたハッシュタグ――そのひとつひとつが、約17日後に、死者を生む原因となった”

[no-cool]

“今度の緊急事態は戦争と同じくらい劇的だが、戦争とは本質的に異なっており、あくまで別物として対処すべき危機だ。”

[njamota]

状況は記録できるが心はつかみどころがない。だから、状況の終了後は忘れるのではなくて思い出せないんだ。未来への準備も過去の反省もできない。状況の最中に考えることだけが可能。小説にはそれを呼び起こす力があ

[mayumiura]

全章読了＆公開感謝。イタリアで2/29（第1章）から3/20（あとがき）に書かれたもの。自分の住む国のどの時点のコロナ状況に対応するか考えながら読むと、その時こうして「書いていた」人がいたのだとさらに胸に迫る。

[facebooook]

“僕らは、今からよく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを。” “躊躇をしたぶんだけ、その代価を犠牲者数で支払うものと相場が決まっている” パオロ・ジョルダーノ

[mmsuzuki]

“僕は忘れたくない。今回の緊急事態があっという間に、自分たちが、望みも、抱えている問題もそれぞれ異なる個人の混成集団であることを僕らに忘れさせたことを。”

[hharunaga]

「そのうち復興が始まるだろう。だから僕らは、今からもう、よく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを」（パオロ・ジョルダーノ）

[matone]

”忘れたくない物事のリストをひとつ作っている…誰もが…リストを作るべきだと思う…平穏な時が帰ってきたら、互いのリスト…に共通の項目があるかどうか、そのために何かできることはないか考えてみるのがいい”

[Midas]

『このパンデミックは権力者の「緊急事態(例外状態」宣言(要するに人民を都合よく支配できる道具)に利用されておりそれゆえ軽々しく戦争扱いしてはならない』わりとよく(地球のどこでも)見る左派知識人の意見なのだが

[white_rose]

作家の文章って良いなあ。(もしくは翻訳者のおかげかも

[shiba-710]

“コロナウイルスの「過ぎたあと」、そのうち復興が始まるだろう。だから僕らは、今からもう、よく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを。”

[mogmognya]

“みんなに語りかける必要に迫られた僕たちが大概、まるで相手がたったひとりしかおらず、イタリア語を理解し、コンピューターを持っていて、しかもそれを使いこなせる市民であるかのようにふるまったことを。”

[yife]

“だが僕たちは、そんな風に「考えるだけで不吉なこと」を拒否し、もっと見慣れたカテゴリーに無理矢理押しこめるという過ちを、今度の感染症流行の最初から飽きずに繰り返してきた。”