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会話術
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⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら みなさんは写真、好きですか? 両親というのは基本、子どもの写真を撮りたがるものですよね。 やはり成長していく姿を収めておきたいのでしょう。 ポいもも物心つく前から出かけるたびに写真を撮られていたため、幼い頃の写真を見返しても私自身、撮られることを嫌がっている様子はありませんでした。 当時は撮られることが当たり前だったのです。 気になることがあるとすれば”兄弟あるある”で、妹である私の写真の方が、ポあねよりも少ないことくらいですかね。 しかし幼い頃はいつも撮っていた写真も、小学校高学年くらいになるとその数は激減。 激減というかもう、全く撮られなくなりました。 それにより写真を撮られることに対する照れがいつの間にか生じ、私は写真を撮られることが苦手になってしまいました。 若い頃はね、プリクラも嫌でしたね。
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 今日はマメチュー先生、トビーくん、クラゲさん、ヤマオというメンバーでポ村の鉱物を採取しに来ました。 この鉱物は加工により薬になったり、ライトになったりするという、優れものなのだそうです。 そんな時、ポ村にカゲが現れる。 カゲとは、負の感情のカタマリの化け物。 その存在をまともに目撃すると、心にマイナスの影響を及ぼすと言われています。 御神木のそばにある大きな十字架を使って、マメチュー先生はヤマオと協力し、カゲを倒そうと思ったのですが… 「ヤマオさん?」 ヤマオはすでにカゲにやられたのか、ショボンしてます。 どうやらカゲが現れる直前、トビーくんに噛んだガムを腹巻きに入れられていたのも原因の一つようです。 「ヤマオさん!?」 「…」 「仕方ありませんね。今回は屋内に避難しましょう」 ヤマオは元々
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 今日はマメチュー先生、トビーくん、クラゲさん、ヤマオというメンバーでポ村の鉱物を採取しに来ました。 この鉱物は加工により薬になったり、ライトになったりするという、優れものなのだそうです。 「トビーさん、危ない遊びはだめですよ」クラゲクッションが代わりとして待機中 「マメー、ガムでふうせん出来たー。上手ー?」 「すごいすごい!一番上手です」 「あのね、お友だちのペンネ君はふうせん作れないんだってー」 「じゃあトビーさん、今度教えてあげて下さいね」 「うん」 「ふうせん割れちゃった」 そのとき、突然不穏な空気が辺りを包み込んでいるように感じたマメチュー先生。 「なんか、暗くなりましたね」 「真っくろくろの雲。雨ふるかな?」 チリン、チリン。 「マメッ。そんちょーの鈴だっ!」 村長がポ村で警戒すべ
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 子どものころ”白線から落ちたらワニに食べられるごっこ”なる遊びをやったことがある、なんて人もいるかと思います。 ポ村に住む子どもさんのトビーくんもそれと似たような遊びを、ポ村の出入り口にある鳥居の前で行っています。 邪悪なものからポ村を守ってくれるお地蔵さまと鳥居 「ほらほら。トビーくんはここだよ」 トビーくんがからかっているのは、ポ村の外をウロつくワニ、ではなく”悪しきもの” 小さきモノ? 鳥居から出たらワニ(悪しきもの)に喰われるごっこ、ポ村バージョンのお遊びをしているようです。 腐ったものから発生した悪しきものは、良質な土壌を腐らせ、悪臭漂う泥団子を投げてきます。 なので”白線落下後、ワニに捕食されるごっこ”と違って、下手をすると実際に泥団子を投げられてしまいます。 しかし、ほとんどの悪しきものは
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら ※ポにゃちゃんと暮らしていた頃のお話 「ポにゃちゃんやー?」 ポにゃちゃん、行方不明。 どこで行方不明になったかというと、もちろん家の中。 ねこさんとは目を離すとすぐ、行方不明になるものなのです。 いつもポにゃちゃんがいるベッド、トイレ、お食事処を確認したのですが見当たりません。 「なぜいない…」 家にはいるだろうとは思うのですが、長い間見かけないと心配になってきます。 というかしばらく顔を見ていないと無性に会いたくなってくる。 そんなポにゃちゃん、というかねこさんが好んで行きそうなところ… 所詮、高い所か狭い所ってとこ。 でもそれこそが、ねこさんを家の中で見失ってしまう理由でもある。 我が家のおじいちゃんねこさんは、高い所には一切いきません。したがってポにゃちゃんがいるのは、おそらく狭い所。 机の下か
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら ポ村、初冬。 この村では冬、外出が出来なくなるくらい雪が降ることもあるので、年末は冬眠する人が多い。冬眠といっても本当に寝ている人もいれば、食料を備蓄して家の中にずっとこもっている人もいるようです。 早めに冬の準備を始めておかないと、雪が積もってからではそれなりに大変。 ポ村の村人たちは大丈夫でしょうか? 「やっば!」 「しょうがないにゃわ。まゆちゃんも一緒に、にゃこのご飯食べるのにゃ」 「えー、いいの?にゃこ。じゃあカリカリじゃなくて、ウェッティーの方を貰ってもいい?」 「いいにゃよ。まゆちゃんとにゃこは何でも一緒にゃ」 ”ぴんぽーんっ” 「まゆ、おとうさんが来たぞ」 「とうちゃん、急にどうしたの?」 「ほら、これ」 「え?何これ?」 「桑の実だよ。ちゃんと冬にむけての準備をしてるか、気になってな。こ
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら てんまさんは、マメチュー先生にこんな風に言われたことがありました。 「マメチュー先生?」 「患者さんの言うことを、信じてはいけないのです」 「信じては…いけない?」 「そうです。決して信じないでください」 「マンマー、ママママー。まだかなぁ?マンマー♪」 「てんまちゃん?ぼくねー。美容院に行ってるママを待ってるんだー。大人しく待ってるのー」 「そうなんだ、いい子だね」 「ねーえっ。なにか、お話して。おはなしー」 「お話?」 「うん」 「ええと、じゃあね。アホウドリって知ってる?」 「うん」 「英語でアルバトロスとも言うんだけどね。これはゴルフ用語でもあってホールインワンを出すよりも、難しい終了のさせ方なんだって」 「どうしてアルバトロスってお名前をつけたの?」 「飛翔力…ええとね、お空を飛ぶのがすっごく
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 妖精の少女であるシルプさんは、絶賛片思い中。そんな彼女の思い人は美容師のハイエさん。 シルプさんはまるでストーカーのように、美容室の窓からハイエさんのことを見つめています。 なんか疲れてるみたい… お仕事大変なんだろうなぁ 私が癒してあげられたらなぁ。 必要として貰えたらなぁ。 だいたい、あの女の髪の毛なんて雑草を切るみたいに、鎌でぶった切ってやればいいのに。ちょっと待って、近づいて欲しくないから高枝切りバサミの方がいいかな。 「ひっ出た村長」 「まゆさん?」 突然何かに驚くまゆさんの声。 「絵?」 「俺その人の絵、好きなんですよ」 「一瞬、村長に憧れてんのかと思った」 「ははっ。村長も好きですけどね」 「知ってます?ポ村に住んでるっていう有名な画家の人。今、都会の人にも人気らしいですよ」
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 「よし!」 もじもじしたり、真っ赤になったり、気合を入れたり、先ほどから百面相をしている彼女は人見知りの妖精シルプさん。 関連記事:花占い 人間に対し警戒心があるからか、マメチュー先生に対してさえ、心に壁があるようです。 妖精の少女、シルプさんにはどうやら好きな人がいるみたい。 「ああああーやっぱりだめー」 何かを覚悟したような仕草の後、今度は枯葉にまみれゴロゴロしながら悶えているようです。 好きな人を思い、悩ましい日々が続いている様子。 そんな彼女が好きな人はどんな人なのでしょう。 ドコッ 「ひゃっ!」 その直後の衝撃! 誰かがシルプさんを、突き飛ばしてきました。 「道の真ん中で邪魔だなぁ」 そんな事をする人間は… やっぱりまゆさん。 シルプさんは、慌てて木の陰に隠れます。 「いやぁ私もさー、ちょっと
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 少々治安が悪い街に異動になったポいも。それでも可愛らしいハトを見て癒されていました。しかし自宅マンションへ戻ると… 1階の掲示板にこんな張り紙が張られていました。 ⚫︎騒音注意 ⚫︎タバコのポイ捨て禁止 本当はこういうマンションの悪い部分って、引っ越し前の内見時に確認しとかないとなんですよね。 我が家のマンション、未だに治安悪め。でもまぁ、この程度はどこのマンションでもあるのかな? 他にも ⚫︎これポいもの住むフロア ⚫︎ポいもは見たことありません そんなことがあったとは!見た人びっくりしたでしょうね。 実はこの張り紙のあと、しばらくして。 その辺の紙に書きなぐったと思われるなぞの張り紙。 「髪の毛?」 なんなんだろう、意味が分からないことって、より怖い。一番怖い。この”捨てるな”という張り
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 少々治安が悪い街に異動になったポいも。 ここは治安悪げな街ではありますが、出勤時も帰宅時も人通りは多いし、道も広いので怖い感じはしません。特に帰宅時には、警察の方がよくパトロールをしてくれているため、もめ事を見かけたことも今のところはなし。 ただ、帰宅する時間帯に 「〇〇警察署です。客引き行為は条例で禁止されています!ただちにやめなさいっ!!」 という客引きたちに向けた放送が男性の命令口調で、ずっと流れているのは気になる。 通行人に向けては 「客引きによる甘い言葉は全て嘘です。騙されないでください」 的なことを女性の声で放送。 「分かった、気を付けます。世間知らずなのでけっこう騙されやすいのです」 とはいえポいもは客引きを一度も見かけてはいません。きっと以前は多かったのでしょうね。 そんな街
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前にポいもは、ちょっぴり治安が良くない町に住んでいるという記事を書きました。 記事:町の治安 実は最近、勤務地が少々変わって、歩いて行ける近所の職場から、ちょっと都会にある本社へと部署ごと異動になったのです。 異動になった場所は、ポいもが住んでいるところより、プラス2、3くらい治安が悪いところ。 そこはとても大きな駅なのですが、勤務地がある場所は華やかなメインの方ではなく、イメージとしては駅の裏側みたいな方向にあります。裏側方面の駅前は夜の雰囲気が漂い、実際にその手のお店がいくつか点在している。 有名な居酒屋のチェーン店もたくさんあるけれど、ガールズバーやコンカフェ、風俗店なども見かけます。ポいもは物珍しく、つい通勤中にきょろきょろと眺めてしまう。 「こういうお店って、こんな朝からやってるんだ」 若い女
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら みなさん、好きな匂いはありますか? 私は常に何かが匂っているのは、あまり好きではありません。 香水とかスタイリング剤等、ずっと周囲で匂いっぱなしだと気持ち悪くなってしまうのです。 でもたまに嗅ぐ、虫刺され薬であるキンカンの匂いは好き。 実家にいた時、キンカンを使っては、なんかちょっとだけスーハーしちゃってました。 そして食材の中では甘い香りがする、メープルの匂いが好きです。 もちろん味も大好き。 カナダのメープルクッキー、あるじゃないですか? 楓の葉の形をしたクッキーの間に、クリームが挟まっているやつ。 知ってます? あの袋なんかは、開けるとしばらくメープルの香りを楽しんでしまう。 パンケーキも生クリームやフルーツたっぷりの華やかなものより、メープルシロップとバターだけのシンプルなパンケーキを頼んでしま
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 我が家のねこさんが、相当高齢になったころ。 うちにはポあねが買った猫タワーがありました。 おねにゃんが爪研ぎを買ってくれたにゃ おじいちゃんだからなのかな、ポにゃちゃんはあまり高いところが好きではない様子。 せっかくポあねが猫タワーを買ってあげても、遊ぼうとはしません。 『ポにゃちゃん、そんな高い所に登っちゃったの?ねこさんってほんと高所好きだよね』 みたいなのを言ってみたかったんですけれど、世の中そう上手くはいかないものです。 無理に乗っけると嫌がりますしね。 ねこさんだけでなく、無理強いはだれでもいやなものです。 でもせっかく素晴らしい身体能力が備わっているのに、使わずにいるのは勿体無い気がしますけどね。 日向ぼっこして、お昼寝して…そんな生活を若い頃からしているねこさんたち。 そんなのは老後にやれ
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 心臓に違和感があるというまゆさんの伯母さん、ペリコ。 でもお医者様に診て貰った結果、問題はなかったそうです。 「絶対心臓おかしいと思うのよ」 絶対、おかしい 「お医者さんの誤診の可能性だってあるでしょう?」 確かに医師の誤診である可能性はないとは言い切れません。 「そうだろうけど…何?セカンドオピニオンでもしたいの?」 「セカンド?一応もう他の病院には行ったわ」 「ああ、行ったんだ。そしたらなんだって?」 「都会の大学病院に行ったのね。そしたらやっぱり何でもないって」 「へぇ、そう」 「近所のお医者さまなんかひどいのよ。この前なんて”何度来ても、何度調べても結果は同じ。なんの問題もない”っていうの」 「問題ないなら、いいじゃん。問題あるって言われたいわけ?」 「言われたいわけじゃないけど、絶
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 「ねぇ、いつ死ぬの?」 「何よぉ、いきなり。相変わらずひどいわねー。死ぬってなんなの?」 ペラペラとよくしゃべる独身のペリコ伯母さんが、まゆさん宅に遊びに来ていました。 「だって、何年も前から自分の身体の違和感について言ってくるじゃん」 「あたしの心臓の話?」 「そう。あの会うたび会うたび、しつこく言うやつ」 「しつこくなんて言ってるかしら?心臓が変だって、ちょっと言っただけじゃない。せっかくおいしいチョコレート持ってきてあげたのに」 「それはどうも」 「これねぇー。デパ地下で2500円もしたんだから」 心臓に違和感を感じているらしいペリコ伯母さんは、恩着せがましい所があります。 「そうそう、その日はお洋服を買いに行ったんだけど、店員さんによく似合うって褒められてねぇ」 ペリコ伯母さんは自慢王でもありま
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 ポイ活を始めたポいも。色々な案件を見ていた中、一番目を引いたのがゲームをしてポイントをもらえるというもの。 実はポいもさん、ゲームは好きでしたが二十歳くらいの頃からかな?ほとんどしなくなっていたのです。 「ゲームなんて久しぶり!」 ゲームや漫画が好きだった実家にいたころはね、親の庇護のもと、お小遣いはあるだけ使っていました。しかし家を出て自分で稼ぐようになってからは、あるだけお金を使うなんてわけにはいきません。 「生活するために稼いだお金をつぎ込むほど価値がある遊びって、この世にあるのかな」 そう思っちゃって以来、趣味はテレビ鑑賞のみとなってしまったのです。多趣味の人には「今を楽しむためにお金を使わないで、何のために生きてるの?」って、思われちゃいそうですけど、どうにも興味や好奇心がなくなっ
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら みなさまこんにちは、お久しぶりです。 ポいもです。 2023年12月以降、すでに書き溜めたリライト記事の予約投稿ばかりしていたのでなんかね、私自身は久々感があるんです。 “リライトり始めた”2023年12月、ポいもは町外れの片隅でひっそりとポイ活を始めました。 最初「ポイ活」という言葉を聞いたときは、お買い物した時や携帯料金の支払い、そのほか公共料金を支払うときに付与されるポイントのことだけをいうのだと思っていたポいも。 あとは、歩いたり乗り物に乗って移動するだけで、ポイントが付与されるアプリを入れるとか… 始める前、ポイ活に対してのポいもの印象。 ポイントをためるために無駄遣いしそう。 つい必要のないものまで買っちゃったりして… それお得なの? 10ポイントが当たるかもしれないからって、100ポイント
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 お仕事前、ポ村を見守る薬師如来さまに手を合わせに来た、マメチュー先生とてんまさん。 ”薬剤師としてミスは許されない”そう思っているてんまさんは、ヒューマンエラーが起きないよう薬師如来さまに祈りを捧げます。 「最後は神頼みだなんて子どもっぽいかな。もう大人なのにな…」 「あっ、マメ先生見て下さい」 真っ白な蛾の子どもさん。無毒。 「こんな季節に、シロヒトリの赤ちゃんですよ」 夢中で見つめるてんまさん。 「一生懸命歩いちゃって、可愛い」 「ふわふわしていますね」 「そんなに全速力でどこいくの、ばぶちゃん。ママのところ?」 てんまさんは患者さん以外の人間には人見知りですが、動植物にはそれがないようです。 精神的、肉体的に弱っている患者さんには、優しくしてあげられる。 でもそれ以外の人とは少し…接す
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら マメチュー先生には毎朝、通っているところがあります。 ふと、目的地にどなたかが先に来ていることに気が付きました。 「朝は気持ちがいいだす」 「うん、ね」 てんまさんは嬉しそうに、カラスケくんとおしゃべりしています。 そこへ人間に警戒心を持つ妖精の少女、シルプさんが割り込みました。 「カラスケ、ちょっとそっち行ってて」 「なんだす?」 「あのね、てんま。こないだ、あの人がね」 「…じゃあ、そっちいっとくだすね」 カラスケくんを押しのけ、てんまさんとおしゃべりしたくてたまらない様子の妖精の少女。 人見知り同士、シルプさんとてんまさんは仲が良いみたいです。 てんまさんは野生動物など無理には、手懐けようとはしません。 多分シルプさん(野生動物)の場合も、てんまさんを見かけるうちにシルプさん自身が興味を持ったので
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 薬局の片隅に住んでいる超長寿の木じじい。 なんだか昨晩から具合が悪いようです。 心配したマメチュー先生は木じじい用の薬草を取りに行くため、早朝5時からお出掛け。 無事、薬草を手に入れたので、今は帰宅中です。 時刻はまだ午前7時前のため、午前9時の開店には十分間に合う時間なのですが、やはり猛スピードで移動中。 木じじいにはなるべく早く、お薬を飲んでもらいたいですから。 ガラガラガラ 前方から荷車を引いた行商の方がやってきました。 「あ、今日はおうどんですか?」 「ええ、おいしいですよ」 「では、3玉頂けますか?」 マメチュー先生はまだ時間があるため、行商の方が販売しているうどんを購入することにしました。 「ありがとう。でも今日はお金じゃなくて、その手に持っているお薬が欲しいんですけど」 「薬で
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 薬局の片隅に住んでいる超長寿の木じじい。なんだか昨晩から具合が悪いようです。 心配したマメチュー先生は木じじい用の薬草を取りに行くため、早朝5時からお出掛け。 マメチュー先生は相変わらずの猛スピードです。 記事:ガールズセラピー 薬局の開店時間は朝9時。 朝食の時間、開店準備の時間を考えても、午前8時頃には戻っておきたいところです。 夜は遅い時間になっても特に変化を感じないのに、早朝は独特の空気が辺りを漂っています。 これから一日が始まるのだという、ソワソワっとした空気。 人間が活動していないため空気がより澄んでいるのだそうですが、なんか他にも秘密の理由があるような気がしてなりません。 “バササッ“ 「おや、カラスケさん、おはようございます」 「マメ先生だすね。おはようだす」 カラスケさんは
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 彼が誕生してから幾年が過ぎたのでしょう。 樹齢数千年。 樹木というのは動物たちよりも長生きであることが多く、樹齢千年越えの長寿の木は珍しくありません。 私たちが生まれる前からそこに存在し、私たちが死してこの世から消え去った後もそこに存在している。 周囲を這うありんこたちを見つめ、枝でくつろぐ鳥たちを見つめ、頭上を行き交う白い雲を見つめ、平和な時もそうでない時も、ただただ見つめてきた日々。 人間からしたら気が遠くなるほどの長い歳月、彼らは何を思って過ごしているのでしょう。 そんな植物たちも他の生物同様、時には体調が悪くなることもある。 上手に身動きが出来ない、ただそこにいるしか出来ない植物たちはきっと他の生物たちより、体調の悪さは死活問題なのではないでしょうか。 横になることも、雨風をよけるために場所を移
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 誰かに恋をしているらしく”惚れ薬”を欲しがる妖精の少女、シルプさん。彼女は最近顔色が悪く、あまり食事をしていない様子。心配するマメチュー先生ですが、森の動物たち同様、人間に警戒をしているようで、近寄ると逃げられてしまいます。 どうしたらシルプさんは、警戒心を解いてくれるのでしょう。しっかり食事をして元気になったもらいたいのですが、なかなか心を開いてくれない妖精の少女。 彼女が求める”惚れ薬”になにかヒントがあるのでしょうか? 子どもというのは親や先生に言われたことは素直に聞かないのに、好きな人に言われたことは好意を持ってもらいたいがため、素直に聞いたりするものです。 ”好きな人の力”というのは魔法のように、簡単に人を動かせたりする… でも今のところマメチュー先生に出来ることは、シルプさんを見
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら ……。 あら?どなたかと目が合いました。 この方は、ポ村に住む人見知りの妖精、シルプさん。 彼女は”惚れ薬”とやらが欲しいそうでこうやって時折、様子を伺いに来ます。 妖精さんといえども、不思議な薬を作ることは出来ないみたい。 しかし残念ながらマメチュー先生の薬局では、惚れ薬の入荷の予定はありません。 「シルプさん、おはようございます」 マメチュー先生は、柔らかい声で朝のご挨拶。 一方、挨拶をされたシルプさんは、樹木の後ろにササッと隠れてしまいました。 妖精の少女であるシルプさんは森の動物たち同様、人間に対して少し警戒心があるようです。 彼女が行っているのは、お花での恋占い。 可愛いですね。 彼女はどなたかに恋をしているのでしょう。 生花をちぎるのが嫌みたいですね。 花占いは、いい結果が出るまで永遠とやり
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 信号待ちでイライラしてしまうような、そんなせっかちな性格が原因で、指をケガしたというまゆさん。 USAさんはまゆさんに消毒薬を渡そうとしますが、なぜかマメチュー先生に取り上げられてしまいました。 「今は消毒薬を使う必要はないんですよ。水で雑菌を洗い流すだけでいいんです」 「ええー、嘘ですよぉ。昔からケガをしたら、消毒はするものと決まっていますもの。毛を剃ったら濃くなると言われてますもの」 「毛を剃っても濃くならないよ。年寄りはそうやって考え方が凝り固まる」 「まゆちゃん、今の誰の事?」 「USA、赤チン世代でしょ?」 【赤チン:マーキュロクロム液】 マーキュロクロム液という殺菌消毒液が赤かったので、赤チンと呼ばれていました。 昔は学校の保健室に必ずあった消毒薬。 【 湿潤療法 】 傷口から出
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら 前回のお話 せっかちが原因で指をケガしたというまゆさん。 信号待ち等でも、いちいちイライラ。 なぜそんなにせっかちと思われる行動を、とってしまうのでしょう。 「別にあたしさぁ、時間に追われた生活してないわけよ」 「うん、あたしにもそう見えてる」 「でしょ?せっかちな人の中には、分単位で予定を入れてる人とかいるじゃない?つねに何かやってなきゃ気が済まない人」 「そうね。人の人生だけど、あたしなんかから見ると、毎日大変そうだなって思うわよ」 「あたしもUSAとおんなじこと、思っているわけ。んで、彼らみたいなタイプがせっかちなのはまぁ分かる。けどあたしは常に予定が入っている方が嫌だし、旅行とかだってある程度は決めていても、行き当たりばったり感も面白いと思うわけ。人の遅刻は嫌いだけど、自分が早く待ち合わせ場所に
⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら マメチュー先生の調剤薬局 USAさんは嬉しそうにまゆさんに絆創膏を持ってきました。 「まゆちゃんバンソコこれでいい?見て見て!こんなに可愛いのー」 「可愛さよりも、傷口をしっかり保護するやつをくれ」 「…女の子っぽくないんだからって思うのは、あたしが古いのよね。で、なんでそんな傷をこさえたの?」 「ん?」 まゆさんは左手の親指付近に、けっこう深めの切り傷を作っていました。 「まゆちゃんって、しょっちゅうケガしてるわよねー、なんで?女の子なんだから…じゃなくて生き物というのはね、ケガには注意しないといけないものなのよ!」 実は、まゆさんはとてもせっかち。 ただの紙なのに、乱暴に扱うからかなんなのか、しょっちゅう手を切っています。 あまりにしょっちゅうやるので、素早く傷をふさげば、裂けた皮膚がつながるのでは
前回のお話 マメチュー先生が夕方までお出掛けしているため、忙しく働く薬局スタッフ。てんまさんは便秘薬を購入しに来た、ダイエットを行っている患者さんとお話し中。ダイエットにより毛細血管がもろくなってしまったため、あざが出来やすくなったことをこの患者さんは悩んでいるようです。 ⚫︎本物語を最初からご覧になりたい方はこちら ⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら あざ 「美しく健康的にダイエットしたい場合は、やはりお食事の内容が大切になってくると思います」 「そうですよね。このところ、便秘だったんですけど、これってやっぱりダイエットの影響なんだろうなって。肌も荒れてきているみたいだし」 「私も若松さんみたいにきれいになりたいって気持ち、わかります。私と一緒に健康的にダイエットしませんか?ダイエットはやめてしまったら元に戻ってしまいますから、長く楽しく続けられるように」 「いいんですか?」 「ポ
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