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『白と黒』ブログ小説NO.35 - 読むサラダ〜ある作家の挑戦〜
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『白と黒』ブログ小説NO.35 - 読むサラダ〜ある作家の挑戦〜
白と黒 満月が二人の術師を見守る。闇が深まり、怪鳥がけたたましく鳴いた。 白と黒の術師は目元だけ晒... 白と黒 満月が二人の術師を見守る。闇が深まり、怪鳥がけたたましく鳴いた。 白と黒の術師は目元だけ晒し、互いを威圧している。交錯する視線がお互いの体を縛り付け、命のやり取りを慎重にさせた。 空気が張り詰め、風が運んできた木の葉をその圧で真っ二つに割った。 それを合図に黒の術師が先に動く。 素早く五芒星を夜空に描くと、黒い雨を降らした。触れれば即死。 無数の雨粒は容赦なく、白の術師に降りかかる。 「殺った」 黒の術師はそう思った。 ーー刹那。 白の術師が夜霧へと変わる。黒い雨は標的を失い、虚しく地を叩いた。 黒の術師が気付いた時にはもう遅い。白の術師の吐息を耳元で感じ、闇へと落ちていった。