有害物質のシアンなどの排出により変色した、日本製鉄の東日本製鉄所君津地区付近の水路=2022年6月、千葉県君津市(千葉海上保安部提供) 日本製鉄の東日本製鉄所君津地区(千葉県君津市)から有害物質シアンを含む排水などを流したとして、千葉海上保安部は26日、水質汚濁防止法違反の疑いで、同地区水道課の担当社員1人と法人としての同社(東京)を書類送検した。 書類送検容疑は2022年4~7月ごろ、複数回にわたって君津市の製鉄所から、シアンの化合物や法定の基準値を超えるアンモニアなどを含んだ水を排出した疑い。 22年6月、製鉄所周辺の川や水路が赤っぽく変色し魚の死骸が浮くなどしたため、問題化。製鉄所の排水口からシアンが検出されていた。海保は23年1月、日鉄の本社と製鉄所を家宅捜索。押収物を精査し関係者を調べていた。