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20年経っても変わらず胸を打つ、パク・チャヌク監督の出世作 『JSA』
韓国映画の面白さに取り憑かれたきっかけは、2002年の東京国際映画祭で『復讐者に憐れみを』(02年)を... 韓国映画の面白さに取り憑かれたきっかけは、2002年の東京国際映画祭で『復讐者に憐れみを』(02年)を観て、そのあまりの傑作ぶりにぶっ飛ばされたからだった。そして、なぜ『復讐者に憐れみを』を映画祭でいち早く観たかというと、『JSA』のスタッフ・キャストによる新作だったからである。 考えてみれば『JSA』こそ、僕がいちばん最初に「心底面白いと思った“リアルタイムの”韓国映画」だったかもしれない。日本でも鳴り物入りで公開された話題作『シュリ』(99年)は確かに派手で面白かったが、あくまで「珍しい国から来た目新しいエンタメ大作」という印象だった。 しかし、『JSA』は違った。南北分断という韓国ならではのテーマを扱った点では『シュリ』と同じだが、映画としての完成度には雲泥の差がある。上質のドラマと、達者な俳優陣の演技、そして派手さに頼らない実直かつモダンな演出で魅せる、文句なしに面白い映画だった。
2022/10/22 リンク