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菊の香や 奈良には古き 仏たち 松尾芭蕉 目 次 ◎ 法隆寺のお話 ◎ 東大寺のお話 ◎ 興福寺のお話 ◎ 薬師寺のお話 ◎ 新薬師寺のお話 ◎ 元興寺のお話 ◎ 室生寺のお話 ◎ 当麻寺のお話 ◎ 浄瑠璃寺のお話 ◎ 法華寺のお話 ◎ 円成寺のお話 ◎ 秋篠寺のお話 ◎ 般若寺のお話 ◎ 唐招提寺のお話 ◎ 明日香のお話 ◎ 柳生街道のお話 ◎ 山の辺の道のお話 ◎ 仏像の誕生 ◎ 仏陀の生涯 ◎ 仏塔のお話 ◎ 仏堂のお話 ◎ 寺院建築-飛鳥時代 ◎ 寺院建築-天平時代 ◎ 寺院建築-平安時代 ◎ 寺院建築-鎌倉時代 ◎ 寺院建築-大仏様 ◎ 寺院建築-禅宗様 ◎ 寺院建築-折衷様 ◎ 寺院建築-室町時代 ◎ 寺院建築-桃山時代 ◎ 寺院建築-江戸時代 ◎ 瓦のお話 ◎ 屋根のお話 ◎ 基壇と柱のお話 ◎ 斗栱と蟇股のお話 ◎ 垂木のお話 ◎ 窓のお話 ◎ 塀のお話 ◎ 門のお話 ◎
「法隆寺」を一言で述べますと「仏教美術の集大成」と言えます。 我が国において、飛鳥時代から鎌倉時代にかけて、美術と言えば仏教に関するもの が多く、埴輪から仏像、古墳から寺院、ことに掘っ建て柱に茅葺きの家屋が一般的だ った建物の時代に、五重塔の建立などの大変革は仏教の力なくしては不可能だったで しょう。 斑鳩の里にある「法隆寺」は、日本仏教の始祖と仰がれる「聖徳太子」をお祀りしてい る寺院で、聖徳太子の好まれた松林が古い堂塔に映えて、墨絵を眺めているようで、 誰もが卒業旅行のセピア色した写真とだぶり感慨にひたられることでしょう。 しかも寺院に納められている仏像・仏具の殆どが、飛鳥・白鳳・天平時代の作だけ に、現存最古と言われております。それが所狭しと並べられており、さらに木造建築 では世界最古の建築群である七堂伽藍のすべてが、国宝に指定されており、古建築の すべてが学べる東南アジアで唯一の殿
これからの話に深くかかわってまいります「和様」、「大仏様」、「禅宗様」について簡 単に説明いたします。 和様とは我が国古来の様式ではありません。平安時代、我が国は鎖国だったことも あり、中国渡来の建築様式をベースにし、我が国の風土、生活習慣に照らして我が国 好みの構造すなわち国風化を測った様式です。堂内の内部空間に間仕切りをして部屋 数を増やしたりさらには、土間から床式にしたり天井を低くしたりして坐式生活に相 応しい落ち着いた空間を造りました。中国では今でも外食風景を見れば理解できます ようにイス、テーブル式ですがその中国様式のイス、ベッドの習慣を捨て堂内では靴 を脱ぐ習慣に変更したのであります。しかし最近は、冠婚葬祭を含め日常生活はイス、 テーブル式に変わってきております。私事ですが90歳の母親と一緒に外出する際には 洋式トイレがあるか、食事はイス、テーブル式かを調べないと出掛けることは
2001年、初めて日光東照宮を訪れた時はグループ旅行で、団体行動のため満足な写 真は撮れずじまいでした。そこで、写真を入れ替えるため先月(2007.10)再度訪れま した。修復中だった「上神庫」の妻に施された著名な2頭の「象の彫刻」も華麗な姿に息 を吹き返しておりました。 「日光」の地名の起こりは、日光の地形がインド南海岸にあ る山で「観世音菩薩」の住処である「補陀落山(ふだらくせん)」 と似ているところから、二荒(ふたら)山と呼んでおりました のがいつしか、その二荒を「にこう・にっこう」と音読みして、 「日光」の字を当てたとされております。日光とは美しい響き を持ったネーミングですね。 昔から、山岳信仰の霊場であった日光は海抜640mにあり、 奈良の霊峰「生駒山」も642mとほぼ同じ高さです。 右の扁額は「法隆寺百済観音堂」のものです。 なお、浄土と言えば上記の観世音菩薩の補陀落山を始め
◎ 窓のお話 「窓」は日本建築の特質で、多彩な意匠があり、特に趣のあるのは「茶室の窓」で しょう。 奈良の「古代寺院」の柱は巨大で、柱で建物を支える架構構造であります。古代で は「間戸」と書きました位で柱と柱の間がすべて「窓」でも構造上問題はありません。 何故ならわが国の建築の壁は非耐力壁だからです。 西洋建築では壁が構造体であるので、「窓」は大きく取れませんでしたが、現在は鉄 筋コンクリート造になりましたから、非耐力壁のガラスでも良いようになりました。 伝来した当時の仏教寺院の「窓」はすべて 四角い「連子窓(れんじまど)でした。「窓」 の効用といえば「採光」、「換気」などであり ますが、我々が「換気」といえば扉があります が、「連子窓」には扉はありません。現在の 「窓」のイメージとは違いますね。 写真は「法隆寺回廊」の「連子窓」です。 「回廊の連子窓」から見る眺めは「一服の絵」 です。こ
屋根のお話 雨の多い気候条件の我が国では、建物の外壁面の木部、土壁を守るため、屋根の庇 (ひさし)を長く、また軒反りを小さくいたします。つまり、深い軒が要求される訳で、 このような軒は世界でも類を見ないだけに、日本の屋根の美しさの重要な要素となっ ております。我が国ほど多彩な屋根を持つ国は見当たらないでしょう。中国や西欧で は雨風が吹き付けても大丈夫な壁すなわち壁材に塼や煉瓦、石を使用しておりますの で浅い軒で構わないのです。それゆえ、我が国は「屋根の建築」と言われる所以でそれ に反し西欧のは「壁の建築」と言われます。 とはいえ、古代の建物を眺めるとまず最初に屋根が目に付きますが装飾美を誇る 「日光東照宮」では屋根よりも施された華麗な彫刻がまず最初に目に飛び込んでくるこ とでしょう。 「庇と軒」の違いですが出入口に設けるものを庇と言い、建物の周囲に設けるものを 軒と区別される場合があります
「仏像の見方」とタイトルを付けてみましたが範囲が広くてうまく纏めることが出来 ずそうかと言って適当なタイトルも浮かびませんでした。 この世に生存された「釈迦」が起こしたのが世界三大宗教の一つ「仏教」であり、ただ 一人の仏でしたが、大乗仏教とともに多くの如来、菩薩、天部、羅漢などの多種多様 な仏が誕生した結果、仏像といえば釈迦像だったのがそれらの像すべてが仏像と称さ れるようになりました。 余計な考えですが仏教ではなく「釈迦教」と名乗っていれば仏教の内容も変わってい ただろうしこれほど多くの国々には布教しなかったことでしょう。 スリランカ、ミャンマー、タイなどで仏教と言えば上座部仏教(小乗仏教)で信仰の 対象は釈迦一仏のみです。我が国では複数の仏を信仰しますが一神教のキリスト教、 イスラム教では到底理解できないことでしょう。 パキスタンで大乗仏教、密教が起こり色々な仏像が出来た筈なのに見当た
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