硫黄島沖の噴火。岩塊や火山灰が高さ約20メートル、幅約40メートルにわたって激しく噴き上がっている=7月13日、防災科学技術研究所提供 東京都心から約1200キロ南にある小笠原諸島の硫黄島の沖で、マグマが噴出したと考えられる噴火が発生したと気象庁が8日発表した。硫黄島は年1メートルにも及ぶことがある異常な隆起が続く活火山だが、噴火はマグマを噴出しない水蒸気噴火が続いてきた。今回のマグマ噴出は、約1千年ぶりの可能性がある。気象庁は「今のところ噴火の規模は小さいが、監視を続けていく」としている。 【写真】硫黄島の南の沖で発生した噴火。数分ごとに高さ20~30メートルの黒色の水柱が上がっているのが海岸から確認できたという=7月31日、気象庁提供 噴火は、硫黄島の南岸の900メートルほど沖合で、7月11日に始まった。防災科学技術研究所の12~15日の現地調査では、5分ほど間隔で噴火を繰り返し、数十