■ 積田俊雄(総合司会) 新たな思考の始まりとしての大きなうねり。変わろうとする知の内容とその場所を巡って、私たちはその「うねる知」の突端を引っ張ろうと試みた。変わる社会と知の内容。その"変化"を逆手に取る形で京都アカデメイアは、自らのアイデンティティを形成しようとしていた。けれども、実は最も変化に対応していなかったものこそ、私たち京都アカデメイアであったのかもしれない。 当日配布したパンフレットでも公言したように、まだ産声をあげて間もない京都アカデメイアにとって、今回のイベントで「華麗な知の饗宴」を披露することは、到底できることでないことは分かっていた。おそらく会場に足を運んでくださった方々は、我々の「未熟さ」にお気づきになったことだと思う。その「未熟さ」は、おそらくは変化に対応することを議論している他ならぬ我々が、変化について鈍感だったということではなかろうかと思う。 そして気になるの