岸田文雄首相が16日の自民党全国幹事長会議で、派閥の政治資金パーティー裏金事件への対応を巡り「命懸けで党の再生に努力する」と述べたことに対し、交流サイト(SNS)などで冷ややかな反応が相次いでいる。過去にも大仰な言葉で決意を表明したが、結果が伴っておらず、「口先だけ」とみられている。 「命懸け」発言の3カ月前、首相は昨年12月の記者会見で「国民の信頼回復のため、火の玉となって党の先頭に立ち、取り組む」と強調。この間、関係議員へのアンケートや聞き取り調査は「お手盛り」と批判され、首相自ら衆院政治倫理審査会に出席したが、真相解明にはつながっていない。 指導力を欠いた首相の決意表明に、SNSでは「これまでの振る舞いを見れば、空疎」「いちいち薄っぺらい」「『火の玉』にならなかった人の『命懸け』。笑わせる」などと辛辣(しんらつ)な意見が多数投稿されている。(清水俊介)