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TGS2023
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馬場靖雄 93年度関西社会学会での報告原稿 『複雑性の海へ』(松岡正剛他共著、NTT出版、1994) に所収 (1) ダグラス・クリンプは、モダニズムの黎明期と現代において、「引用」という同一の手法を用いて作品を制作した二人の画家を比較することによって、ポストモダンのこの特徴を明らかにしようとしている(Foster[1983=1987:81-103])。マネの「オランピア」では、「イメージを担う画面を一つの絵として読み取らせるような、構造的一貫性」をあくまで前提としつつ、ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」の創造的変容が試みられている。デフォルメは、「マネのオリジナルな作品」という統一的全体に奉仕するために行われるのである。一方、「コンバイン・アート」の旗手であるロバート・ラウシェンバーグが、ベラスケスとルーベンスを題材にして制作した一連の作品においては、「原作の写真をシルクスクリー
1.二つの「脱構築」 当初はなにやらおどろおどろしい雰囲気を漂わせていた「脱構築」という言葉も、現在ではすっかり市民権を得たと言っていいだろう。例えば Michaut [1998: Deconstruction and Legal Theory, in: Rechtstheorie Beiheft 19, Duncker und Humbolt, 185]は、「脱構築は、哲学的ディスコースが究極的真理に到達する能力をもつのを否認することによって、それを不安定化させる。常に何かが欠落しているのである。知識は表層的で相対的なものでしかありえない」と書くことによって、「おどろおどろしさ」を暗示しているように見える。しかし実は脱構築は例えば憲法に関するさまざまな競合する解釈の可能性を開示することを通して、法学理論に寄与しうるのである。あるいはまた脱構築によって、一見すると自己完結しているように見え
序言 第1章:法理論はどこから出発すべきか 第2章:法システムの作動上の閉鎖性 第3章:法の機能 第4章:コード化とプログラム化 第5章:偶発性定式としての正義 第6章:法の進化 第7章:法システムにおける裁判の位置 第8章:法的論証 第9章:政治と法 第10章:構造的カップリング 第11章:法システムの自己記述 第12章:社会とその法 訳者解題(文責:馬場) 本書は、晩年のルーマンが取り組んでいた『社会の……』と題された一連の著作からなる研究プロジェクトの一部である。(「……」には、経済・法・科学・芸術・政治など、機能分化した下位システムの名称が代入される)。同時に本書は、初期の代表作『制度としての基本権』(木鐸社)や『法社会学』(岩波書店)以来数多く発表されてきた、法に関するルーマンの著作の総決算に相当する。もっとも本書以降にも法に関しては『十二匹目のラクダの返却』と題する著作が出版さ
馬場靖雄 Sociological Observation and/or Observation of Sociology BABA, Yasuo 【注記】 *本稿は、1999年6月の関西社会学会ミニシンポジウム「ディシプリンとしての社会学」において、報告に対するコメントとして発表したものである。 報告者およびタイトルは以下のとおり。 「社会学と国民国家そしてグローバリゼーション」:油井清光(神戸大) 「ポストモダニティの社会学とシステム理論」:三上剛史(神戸大学) 「社会学における文化の位置」:荻野昌弘(関西学院大) 「社会学とリフレクシヴィティ」:宮本孝二(桃山学院大) コメント:厚東洋輔(大阪大) コメント:馬場靖雄(大東文化大) コーディネーター:大野道邦(奈良女子大) なお本稿は他の報告とともに、『ソシオロジ』45-2に掲載されている。 社会学者が自己の営みを反省的に捉え返し、「
new! 馬場靖雄ゼミナール:ニクラス・ルーマン講読 [講 義:2017] ニクラス・ルーマン著『社会の道徳』 [翻 訳:2015] 長岡克行著『ルーマン/社会の理論の革命』評 [書 評:2007] ニクラス・ルーマン著『社会の芸術』 [翻 訳:2004] ニクラス・ルーマン著『社会の法』 [翻 訳:2003] ニクラス・ルーマン著『近代の観察』 [翻 訳:2003] 機能分化と「主体性」 [報 告:2001] 『ルーマンの社会理論』 [著 書:2001] 『反=理論のアクチュアリティ』 [編 著:2001] ルーマンの〈68年〉 [報 告:2001] 社会学的に観察する/社会学を観察する [報 告:2000] 法のオートポイエーシスと正義[報 告:2000] 『社会学のおしえ』 [著 書:1997] 正義の門前:法のオートポイエーシスと脱構築 [論 文:1996] 社会システムの複雑性と
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