日本人は「平均」が大好きです。いろんな統計でも「平均」でものを言います。しかしある集団を全体としてみる際にこの代表値として何をつかうことがもっとも有効であるかは場合によって違います。年収100万円の人が10人と1億円の人が1人いるという集団の「平均年収」は1000万円です。だからこの集団は1000万円稼いでいる集団と見なしていくことは大変危険です。その大部分が100万円の集団なのですから。集団の代表値としてはこの平均の他に中央値(メディアン)と最頻値(モード)があります。これらの方がその集団全体の状況をあらわす上でずっとふさわしいことはよくありますが、そういったことを理解できずに平均を使い続けるととても危険なことがあります。例えば日本人の平均貯蓄額は1400万円。そんなことを言われても大半の人はこんなに持っていない筈。まさに格差社会で平均値を使うことの愚かさの象徴的なデータです。(こんなの