日本原子力発電敦賀原発(福井県)の敷地内の断層を現地調査した原子力規制委員会の専門家調査団は28日、2号機直下を走る断層「D-1破砕帯」について、「耐震設計上考慮すべき活断層である可能性が高い」との評価報告書案を大筋で了承した。これまでの議論を文書化したもの。国の指針では活断層の上に原子炉の設置を認めておらず、敦賀2号機は廃炉を迫られる公算が大きくなった。 座長役の島崎邦彦委員長代理は「どこか気付かない穴があるかもしれない」と述べ、関係学会から推薦を受けた別の原発の調査メンバー計12人に報告書案を示し意見を募ることを決め、報告書の取りまとめは先送りした。原電からも今後意見を聴取するが、報告書案が大幅に変更することはないとしている。 報告書案では、D-1破砕帯について地層の変形や堆積物の状況などから「安全側の判断として、活断層の可能性を否定できない」と認定。至近距離を走る活断層「浦底(うらそ