ペルージャ郊外のアマ・チーム『チッタ・ディ・カステッロ』に、ウンブリア州リーグ規律委員会から罰金1万ユーロ(約160万円)が科された。地方のアマ・クラブに160万円とは、かなり痛い出費だ。しかも支払い期限日まで3日しかなかった。 クラブのマッセッティ会長は罰金処分に怒り狂ったが、払わなければリーグ追放処分が待っている。すぐさま調達に奔走した。サポーターだけでなく街中に援助を呼びかけ、姉妹クラブまで巻き込む、ちょっとした騒動になった。先週25日のイタリア解放記念日をはさんで、4日間がすぎた。 先週土曜日の朝、会長は意気揚々と州リーグ委員会オフィスへ現れた。その手にはずっしりと重そうな、麦の刈り株を入れる麻袋があった。袋の中には、きっかり1万ユーロ。 ただし、すべて1ユーロ硬貨だった。 1万枚のコインの重さは63kgにも達した。もちろん“罰金を硬貨で支払ってはならない”などという決まりはない。