国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長(原子力安全担当)は30日の記者会見で、福島第1原発の北西約40キロの、避難区域外にある福島県飯舘村の土壌から検出された放射性物質の数値がIAEAの避難基準を上回ったと指摘、状況を見定めるよう日本側に伝えたと明らかにした。日本側は既に調査に動いているという。 IAEAは3月18日から26日にかけ、県内の複数の自治体で土壌中のセシウム137とヨウ素131が測定されたと説明。当局者によると、同村で検出された値は「IAEA基準の2倍」に相当したが、初期評価のため今後の追加調査が必要だという。2倍となったのが、どちらの放射性物質かには言及していない。 日本の基準に基づき、村内の多くの地区は自主避難の対象外になっている。 飯館村の水道水からはこれまで、大人の基準を大きく上回る放射性物質が検出された。(共同)