自分は組織と聞くと、「組織の利益」「組織の力学」という言葉がまっさきに思い浮かんでいました。働き始めたころからずっと、社会人としての常識という得体の知れない圧力が、個人の尊厳や幸せよりも優先されることにずっと違和感を持っていました。 組織というものを解像度を上げて見れば、一人ひとりのメンバーになるはずです。どのような形態であれ、その全員が個人のポテンシャルを最大に解き放てるような組織をめざしたいと考えてきました。 フライヤーを創業してから、一人ひとりのメンバーの側からまわりの景色を眺めるとどう見えるのかをずっと想像してきました。わかった気になってしまってはいけないけど、メンバーを知ろうと努力することは決して無駄にはならないと思います。それにより、自分たちにとっての理想に近づくための再現性のある法則が見えてくる気がしています。 この本は理想を追求する中で現実的な問題に直面しては、一つひとつ会