ルース駐日米大使が28日、東日本大震災で被災した岩手県の陸前高田市や大船渡市などを視察した。 陸前高田市では、津波の犠牲となった米国人英語教師、モンティ・ディクソンさん(当時26歳)が教えていた市立米崎小学校を訪問。校長から生前の様子を聞いた後、教室で約30人の5年生を「しっかり勉強して」と励まし、全員と握手した。 大船渡市では米国のNPO「オールハンズボランティア」の活動に参加。ハンマーなどを手に約1時間、店舗の解体作業に汗を流した。作業後、ルース大使は「(ボランティアの活動は)世界が一つになった事例だ。こうした力をもってすれば日本は復興を成し遂げると確信した」と話した。 ルース大使は両市の市長と懇談したほか、大槌町の県立大槌高校では炊き出しのバーベキューを一緒に食べて避難者らと交流した。【山中章子】