iPhone OSにはファイルの概念がない……というより、ファイルという概念を払拭しようとしているフシがある。 iPhoneにはFinderに相当するファイルブラウザはなく、ホームディレクトリの如き作業領域もない。実際には、アプリで作成したデータはどこかに保存されているが、ユーザはアプリを介さずそのデータにアクセスできない。アプリの共通言語としてのファイルというメタファーが隠蔽されている、と言ってもいいだろう。 それはそれで不都合を感じないことも多いが、メールに「ファイルを添付」したいときはそうもいかない。メモや写真はメールクライアント(便宜的にMobile Mailと呼ぶ)で添付処理できるが、PDFやオフィス文書はアウト。せっかく作業しても結果を誰かに送れなければ、モバイル機器としてのありがたみは大幅に低下する。 ――そこに朗報が。Quickofficeから発売されている表計算アプリ「Q