既存のWindows環境と互換性が高いとはいえ、Windows Azureはクラウド上に存在するプラットフォームだ。両者には自ずと違いがある。筆者の経験に基づき、ユーザー企業が知っておくべき六つの鉄則を紹介する。 鉄則1:アプリケーションの種類を厳選せよ Windows Azureを便利と感じたとしても、やみ雲に何でもクラウドに持って行くのは得策ではない。アプリケーションの種類によってはクラウドに移すべきでないものも多く存在するからだ。 まずはクラウドというプラットフォームの特徴に親和性の高いアプリケーションか否か、クラウドに移すことでクラウドならではの利点を得られるかどうかを検討する必要がある。 柔軟で高いスケーラビリティ、使った分だけ支払う従量制の料金体系といった特徴を考慮すると、クラウドに向いているのは、処理負荷の変動が激しいアプリケーションである。期間限定でサービスを提供する必要が